この先も日吉と綱島のほぼ全域で認可保育所が不足するようです。横浜市は2年後の2019年4月に整備する保育所について、今月(2017年10月)現在の「重点整備地域」として、市内では唯一、日吉1~4丁目と箕輪町1~3丁目、日吉本町1~3丁目、綱島東1~4丁目の4つの町をあげました。加えて、日吉本町5~6丁目と綱島西や綱島台、綱島上町も「整備が必要な地域」として示されています。
これまで重点整備地域には、日吉・綱島だけでなく神奈川区などの人口増加地域が入っているケースも多かったのですが、ついに横浜市内で日吉・綱島だけが“もっとも保育所が足りないエリア”として残されることになりました。
日吉駅の周辺では、箕輪町2丁目のアピタ日吉店跡など一連の跡地を使った1320戸におよぶ大規模再開発計画をはじめ、日吉2丁目の学生寮「日吉インターナショナルハウス」跡でも大型マンション建設が見込まれ、日吉本町駅近くにある日吉本町3丁目の明治社員寮跡や、近隣の日吉本町4丁目にある大塚製靴工場撤退後の跡地など、大型マンションや一戸建て住宅の建設に適した土地が目立ちます。
綱島東エリアでも、2023年3月末までに綱島東1丁目で「相鉄・東急直通線」の新綱島駅(仮称)開業が控えており、すでに綱島駅前東口では東急不動産によるマンション「ブランズ綱島」(綱島東2丁目)の完成が近づき、綱島東4丁目の綱島SST(Tsunashimaサスティナブル・スマートタウン)周辺では、少なくとも2棟のマンション建設が進んでいます。駅の開業が近づくにつれ、さらなる再開発も予想されます。
新たな鉄道開通を契機とした再開発が活発化する日吉・綱島では、今年(2017年)4月に2エリアに認可10園を設け、来年4月には箕輪町2丁目に1園、綱島では横浜保育室からの移行1園と小規模保育所(小規模保育事業)1園を含め計3園が新設される予定ですが、今後もマンションを中心とした再開発が続くなかで、保育所需要を満たすことは至難のようです。
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・<2018年4月の「認可保育所」募集>日吉・綱島・高田は5園増、147人分を新たに確保(2017年10月14日)
・希望する保育所に入れない「保留児童」は19人増の583人、日吉・綱島で重点整備へ(2017年4月27日)
・日吉駅周辺と箕輪町で保育園新設の見通し立たず、「重点整備地域」にまた指定(2016年7月28日、日吉はずっと重点整備地区に指定され続けている)
【参考リンク】
・平成31年4月に向けた横浜市民間保育所 整備が必要な地域一覧(PDF、横浜市、2017年10月現在)