実は地域に開かれた「慶應グルメ」、日吉キャンパス内にある異色の飲食店 | 横浜日吉新聞

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日吉・綱島・高田のグルメレポート【第6回:2017年1月16日「日吉駅前編2」】日吉駅前の飲食店は放射状に商店街が広がる「西口」にしかないと思われていますが、「東口」(綱島街道側)一帯に広がる慶應義塾大学の日吉キャンパス内に多数の飲食店があり、その一部は学生や生徒以外でも利用が可能です。意外と知られていないキャンパス内グルメスポットを4つご紹介します。

大学と慶應義塾高校(塾高=2100名超が通学)を合わせ1万3000人以上の学生・生徒が所属する日吉キャンパス。同キャンパスから見て「裏側」あたる西口の“ひようら”だけでは、膨大な昼食需要をまかないきれません。

うち学内には塾高生向けの学食が1カ所と、生協食堂をはじめとした大学生向けの学食や喫茶店など7カ所が設けられ、いずれも安価で昼食や夕食類が提供されています。部外者でも使えないわけではありませんが、あくまでも学生・生徒のための飲食店として営業しています。

ファカルティラウンジ(来往舎1階=地下部分)の公式サイト

ファカルティラウンジ(来往舎1階=地下部分)の公式サイト

一方、教職員食堂という位置付けの「ファカルティラウンジ(Faculty Lounge)」は、12時15分から13時の間以外は誰でも利用可能。税込850円のカレーやパスタのランチ、950円の日替りランチにはサラダバーやドリンクバーも付いているため、野菜不足の解消やゆっくりランチを楽しむ際にもお薦めです。15時から17時にはデザート類、17時から20時までのディナー時間にはコース料理やお酒が提供されています。

ファカルティラウンジは、日曜と祝日などは閉まっていますが、いちょう並木の道を歩いてすぐ、左手に見える大きな校舎「来往舎」の1階(階段を降りた地下部分)にあり、校舎自体は駅から比較的近い場所にあるので、一度行ってみる価値はありそうです。

テナントに高級レストランもある「協生館」

地域交流の場も担う「協生館」には3つの飲食店がテナントとして入っている

地域交流の場も担う「協生館」には3つの飲食店がテナントとして入っている

もう一つ、日吉キャンパス内で一般に開放されているのが「協生館」。綱島街道からも見える7階建ての建物です。横浜市営地下鉄グリーンラインだと1番出入口の目の前に現れます。

協生館は、慶應義塾の創立150周年を記念して2008年に作られた新しい建物で、地域交流の場として1階と2階には誰もが使える飲食店やコンビニ、スポーツクラブ、病院、保育所などのテナントが入っています。

3つある飲食店のうち、2階のレストラン「クイーン・アリス ガーデンテラス日吉」は、ランチコースが税込3500円(平日のみ)と4600円、ディナーは7200円と8800円からという高級店。特別な日の食事や接待にも最適です。

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「タリーズコーヒー慶応日吉店」は日吉・綱島・高田エリアでは唯一のタリーズ店舗、パスタやリゾットのメニューも

また、1階にある「タリーズコーヒー慶応日吉店」は、全国系のコーヒーチェーンですが、パスタやリゾット類も提供されているため、食事の際に使うことも可能となっています。日吉・綱島・高田では唯一のタリーズ店舗でもあります。

そしてもう1店が大学キャンパス内では異色の「HUB(ハブ)慶應日吉店」。英国の「パブ(パブリックハウス)」を参考にしたという“ちょい飲み”のシステムで、全国に90店超を展開する居酒屋です。かつて「ダイエー」グループとして創業し、今は「ロイヤルホスト」で知られるロイヤルホールディングスが大株主だといいます。

「1000円札1枚でいい気分」とのコンセプトを掲げている同チェーン。慶應大では、学生や教職員、地域の人も含めて軽く飲みながら交流できる「パブリックハウス」にしたい、との思いからあえて英国の「パブ」文化を持ち込んだと言われています。大学内に酒類を提供する店舗を誘致したのは異例だったため、2008年10月の開店時は話題になりました。

「HUB」はカレーやパスタなどのランチも提供

大学内なのにお酒を提供する「HUB(ハブ)慶應日吉店」は開店時に話題となった

大学内なのにお酒を提供する「HUB(ハブ)慶應日吉店」は開店時に話題となった

大学のキャンパスでお酒が飲めるという日本でもめずらしいHUBの慶應日吉店は、11時30分のオープンから23時30分の閉店まで、いつでも酒類メニューを「キャッシュオンデリバリー」(カウンターで料金を払う形)で注文することができます。

店内が全面禁煙という以外は繁華街にあるHUBと同じ。大学が休みの期間も含めほぼ年中無休ですが、たまにあるパーティーなどでの貸し切り時は利用ができません。

同店の特色は、同チェーンではほとんど行われていないランチメニューを提供していること。16時まではオリジナルのカレー(税込600円~700円)やパスタ類(600円~650円)を土日祝日を含めていただくことができます。

カレー(プレーン600円)やピザ(ハーフ、510円)

16時まではカレー(プレーン600円)やピザマルゲリータ(ハーフ、510円)などのランチメニューを提供

お酒が主体の「パブ」でのランチなので、若干ボリュームに欠けるかもしれませんが、同店自慢のサイドメニュー「ザ・フィッシュ&チップス」(ハーフサイズ400円)などと一緒に食すとお腹いっぱいに。ホットコーヒーは200円、ティーポットで提供されるアールグレイティーが240円という喫茶メニューの価格も嬉しいところ。

店内は147席あるため広々としており、大学施設内なので車いすやベビーカーなどへのバリアフリー対応も万全です。土日は小さな子どもを連れてキャンパス内を散歩し、HUBでランチを楽しむという家族も見かけます。もちろん、パパには昼間から“ちょっと一杯”の楽しみも。生ビールはハーフサイズが360円から、ジントニックなどのカクテル類は390円からという手頃な価格も魅力となりそうです。

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【参考リンク】

ファカルティラウンジ(来往舎1階=地下部分、12:15~13:00を除き一般利用可、日祝など休業)

クイーン・アリス ガーデンテラス日吉(協生館2階、高級レストラン)

タリーズコーヒー慶応日吉店(協生館1階、パスタやリゾットあり。「食べログ」のページ)

HUB慶應日吉店(協生館1階、16時まではカレーやパスタあり=ランチメニューのページ

慶應義塾日吉キャンパス「協生館」の公式サイト(アクセスなど)


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