冬の彩りを鮮やかに、綱島のシクラメン農家が約1000鉢のシクラメンを直売――綱島駅から徒歩5分。綱島街道沿いにある花き農家・大和園(綱島東2)では、ここ綱島で栽培したまさに「綱島生まれ」のシクラメン約1000鉢を、2016年11月25日(金)から、クリスマスシーズンの12月25日(日)まで、朝9時から夕方(日の入り)までの時間に販売します。
大和園は1978(昭和53)年に創業し、今年で38年目。元々は綱島の歴史さながらに「桃畑」であった土地を、その後トマトやキャベツなど野菜を栽培するために農地に転用していました。この場所に、サラリーマンをしていた創業者の吉原正剛(まさたけ)さんが結婚をし、跡を継ぐためこの綱島へと戻る際に、花き農家としての開業を決意。この綱島での花の栽培がスタートしたといいます。
シクラメンが大きくなり、冬になると旅立つ様子を、子どもの頃から眺めていた、正剛さんの息子・吉原英治さん。「小さい頃から、作業を手伝っていたんです。昔から運動が好きで、花も好き。仕事も好きだったんです」と、この仕事に就いたきっかけを語ります。
十数年前から父・正剛さんの下、ここ大和園で働き始め、2013年からは正式に二代目として後継ぎに。経営を任され、今は園主としての責任ある立場として大和園を運営しています。
「大好きな花に囲まれて、また自分で端正こめて育てたものを世に送りだすことが出来て、とてもやりがいもあるんです」と、出荷を控えた約6000鉢ものシクラメンをわが子のように見守りながら、あたたかな目線で語る英治さん。
2014年からは、ラベンダーの鉢栽培にも新たに挑戦。小さな植え込み用のものではなく、本格的なイングリッシュラベンダーの“鉢”で生産しているところは、神奈川県でも数件、綱島や横浜ではまさに“ここだけ”。稀有な「ラベンダー作り」にもトライしているのです。
昨年(2015年)と今年(2016年)は約3000株ずつ育て上げ、東京・大田市場や川崎北部市場(宮前区)でも「品質が高い」と関係者より高い評価を得たといい、「来年は約8000株ものラベンダーを市場に出荷しようと思っているんです。冒険かもしれないんですが、ここ綱島から、イングリッシュラベンダーの素晴らしさを、一人でも多くの花を愛する皆さんにお届けしたい」と意気込みます。
そんな英治さんが子どもの頃から親しんだ、冬を彩るシクラメンの花たちは、綱島街道沿いにあるハウス内で栽培されています。華やかな、そして色鮮やかな花の姿を、沿道から眺めている人も多いはず。
今年は例年通り、どのシクラメンも順調に育っているといいます。その種類は実に様々で、今大変人気が高いというフリルピンクウェーブ(花びらにウェーブがかかったもの)や、明るい赤色が特色のシュトラウス(音楽家のヨハン・シュトラウスから命名)、フランス語で「羽」を意味するプルマージュ(赤やピンクと白のコントラストが特徴)など、同じ赤やピンクでも、バラエティ豊かなシクラメンが所狭しと並んでいます。
「シクラメンは、特に赤やピンクが人気なのですが、インターネットではなかなか販売しにくい、と言われているくらい、一つひとつの色合いが、実際に目で見てみると異なるんです。実際に花を育ててきたハウス内で直売を行いますので、それぞれの色合いを実際にご覧になり、イメージにぴったりと合う、お気に入りのシクラメンを選んでいただけたらと思っています」。
冬の花・シクラメンが最も輝く季節。多くの直売所への来訪を、吉原さんは呼び掛けています。
<営業案内>2016年は11月25日(金)から12月25日(日)頃まで、9時~日没(日の入り)まで営業(売切れ次第、営業は終了となります。お早目にご来場ください)※見学・宅配も可(お問合せ先:電話090-2724-5138)
<販売価格>
シクラメン(5号):2000円、シクラメン(6号):3500円、ガーデンシクラメン:300円、パンジー:100円 ※いずれも税込
【関連記事】
・おいしい農産物は家のすぐ近くに!JA日吉で4/23(土)に「春の農業まつり」(2016年4月14日)※追記レポート内にラベンダーについての記載あり
・綱島産のラベンダーも会場を彩る、JA日吉「春の農業まつり」は4/22(土)(2017年4月15日)※リンク追記
【参考リンク】
・1年間、心を込めて育てたシクラメンです~拓け若い力!横浜農業vol.5 吉原英治さん(カナロコサイト)
・横浜花き直売マップ(横浜市環境創造局みどりアップ推進部農業振興課 – 2011年1月の情報)
(提供:花生産・販売 大和園)