[2016年8月の記事です]もし鶴見川が氾濫(はんらん)したら最大一週間は水に浸かったままに――。国土交通省の関東地方整備局・京浜河川事務所は2016年8月2日に鶴見川をはじめとした同水系の矢上川や早渕川など10の河川について、氾濫した場合の浸水予想区域やその深さ、浸水継続時間などの想定資料を公表しました。それによると、3つの河川に囲まれた日吉や綱島、高田では、土地の低いエリアを中心に浸水被害が長引くおそれが高いことがわかりました。
資料によると、鶴見川が氾濫したとの想定では、最大規模で高田駅手前の高田東1丁目付近から綱島全域(綱島台と綱島西の一部を除く)と主に日吉本町3~4丁目、箕輪町、主に日吉5~7丁目のエリアでは0.5メートルから3メートル未満の浸水が発生すると予測。川崎市幸区の南加瀬エリアも同様の被害が見込まれます。
なかでも3メートル以上5メートル未満の浸水が発生すると予測されているのが綱島東4~5丁目の区域で、東海道新幹線の高架橋付近から鶴見川に近い一帯では大きな被害を受ける可能性があります。また、綱島上町の多くでも同様に3メートル以上の浸水が見込まれています。
深刻なのが浸水被害の継続時間で、想定では浸水被害を受けた地域の大半が最大で168時間(7日間)にわたって水が引かないと予想されていることです。浸水の深さ予測とは異なり、こちらは浸水が起こったほぼ全域で7日間と想定されています。
なお、矢上川や早渕川が氾濫するケースでは、被害想定は若干異なりますが、鶴見川の被害を超えるエリアは少なくなっていました。これらの資料は、PDF形式でかなり重くて見づらいのですが、ホームページ上に公開(リンク切れ)されています。
(※)この記事は「新横浜新聞~しんよこ新聞」と一部共通配信記事です
【関連記事】
・もしゲリラ豪雨で鶴見川や矢上川が決壊したら、浸水被害シミュレーションを公開(2016年7月31日、※決壊場所ごとに被害状況がわかる)
【参考リンク】
・洪水浸水想定区域図(関東地方整備局河川部・京浜河川事務所)※2019年10月12日リンク追加
・鶴見川水系鶴見川、矢上川、有馬川、早淵川、鳥山川などについて、想定し得る最大規模降雨による洪水浸水想定区域を指定・公表(2016年8月2日、関東地方整備局河川部・京浜河川事務所)※リンク切れ