今までにない「ご近所SNS」に挑む著名起業家、第二のふるさと日吉から浸透を目指す

横浜日吉新聞
p160611p003

自分から半径800メートル程度の場所に住む近所の人だけが参加できるSNS「マチマチ」

日吉でのご近所コミュニティの構築にぜひ役立ててほしい――。慶應大学の卒業生で起業家の六人部生馬(むとべいくま)さんが新たに立ち上げた地域SNS「マチマチ」を日吉の街で普及させたいと意気込んでいます。ベンチャー起業家の間では知られた存在の六人部さん。日吉を皮切りに日本各地で“ご近所SNS”の浸透に挑みます。

マチマチは、半径800メートル程度の住民だけが参加できるSNSで、かつて道端で近所の人と気軽に会話していたようなコミュニケーションを、インターネット上でも実現しようとするサービスです。

先行実証を行った渋谷区では活発なやり取りが行われた

先行実証を行った渋谷区では活発なやり取りが行われた

その特徴は参加者全員が近所の人であり、「互いの発信者の顔が見える」という点にあります。参加者の居住地を確認したうえで、実名で参加する形となっているため、誰が参加しているかが分からない不安感を払拭。

近所の人であることを運営者側が確認することで、参加者が安心して受発信できる仕組みにしたといいます。

SNSでは、近所ならではの細かなローカルの話題や防犯情報、店やイベントといった情報をはじめ、「差し上げます、譲ってください」などのやり取りも可能です。

また、「どこの病院がいいか」や「近くの小学校の評判は」といった相談事や質問まで、特定の人しか参加できないSNSならではの細かな情報交換が行われることが期待されています。

 “第二のふるさと日吉”から出た著名起業家

高校生の頃から日吉に通っていた六人部さん

高校生の頃から日吉に通っていた六人部(むとべ)さんは、有望な起業家として注目の存在

港南区生まれの六人部さんですが、高校から慶應義塾(塾高)に進んだこともあり、「高校と大学、バスケットボールに熱中していた10代の多くを過ごした日吉は第二のふるさと」といい、全国展開時には「真っ先に日吉で使ってほしいと思いました」と話します。

慶應大学の法学部卒業後はソフトバンクに入社し、その後に勤務したUBS証券も含め、企業への投資や買収の最前線を経験した六人部さん。そうした知見を生かし、2人で立ち上げたのが国産のメガネを通信販売するというベンチャー企業「オーマイグラス」でした。同社は今までにないビジネスとして大きな注目を浴び、年々成長を続けていますが、「もう一度、ゼロの状態から世の中のためになる新しいサービスを生み出したい」と再び起業に踏み切ったといいます。

マチマチを運営するため昨年(2015年)秋に立ち上げた株式会社Proper(プロパー、東京都港区)は、早速投資ファンドなどから6000万円を集め、アドバイザーとして著名経営者らが集うなど、既にベンチャー界で高い期待が持たれる一社となっています。

慶應大学商学部の牛島教授も「マチマチ」に注目する一人

慶應大学商学部の牛島教授も「マチマチ」に注目する一人

マチマチのサービスに注目する一人が慶應大学商学部の牛島利明教授です。同教授は「地域との対話」と名付けた演習授業を持ち、日吉キャンパスと地元をつなぐ活性化イベント「ヒヨシエイジ」にアドバイザーとして関わるなど、学問の場から地域の振興に長年携わってきました。

そんな牛島教授と六人部さんは、同じ慶應ではあるものの、商学部と法学部という学部の違いからこれまで大学を通じた接点はなく、「最近、六人部さんとマチマチを知ったのですが、“近所”という狭い地域に限定したSNSはこれまでになく、今後の成長が楽しみな存在」(牛島教授)とエールをおくります。

マチマチのような“ご近所SNS”は、まだ日本では一般的とはいえませんが、米国では「Nextdoor(ネクストドア)」というサービスが各州を席巻。住民だけでなく、地元自治体や警察なども活用を始めるなど、既に「なくてはならない存在」として定着しています。今までありそうでなかったSNSは、日本でどのように展開していくのでしょうか。まずは日吉での浸透が期待されます

【参考リンク】

ご近所SNS「マチマチ」

株式会社Proper(六人部さんが起業)

慶應大学商学部「牛島利明研究室」


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