「樽綱橋」近くの変電所で工事、日本の大動脈支える超重要施設の進化へ着々 | 横浜日吉新聞

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JR東海綱島変電所の周辺には美しい桜並木もある、左手は建設中の分譲マンション(2016年4月6日撮影)

JR東海綱島変電所の周辺には美しい桜並木もある、左手は建設中の分譲マンション(2016年4月6日撮影)

綱島東6丁目の「樽綱(たるつな)橋」近くに置かれた重要な施設で、ある工事が今年(2016年)7月から始まります。JR東海は東海道新幹線の「綱島周波数変換変電所」(綱島変電所)で、変換装置の取り換え工事を行うとの告知看板(標識)を同地に掲出しました。

すぐ近くを走る東海道新幹線は、電力に西日本で使われている「60Hz」(ヘルツ)のものを使用していますが、静岡より以東の地域は「50Hz」の電気が供給されているため、これを60Hzに変換して新幹線に送電しているのが綱島変電所です。ほかにも、都内の品川区大井や神奈川県の南足柄市(西相模)、静岡県の沼津市に計9台の周波数変換装置が置かれてますが、綱島変電所は4台の装置を持つ最大規模の施設となっています。

今回の工事では、綱島変電所にある4台のうち1台を「静止型」と呼ばれる最新型の変換装置に置き換えるもので、これにより、既に最新型となっている1台を合わせ、綱島では半分が新型の装置となるといいます。

変電所の出入口には工事のお知らせ看板が掲出されている

変電所の出入口には工事のお知らせ看板が掲出されている

この綱島変電所がある樽綱橋の周辺は、東京電力の変電施設(変電所と綱島変電技能訓練センター)もあるため、道路一本隔てた隣が新幹線の施設であることはまったく気づかないかもしれません。

高い塀の外から見ても無味乾燥にしか感じられない建物ですが、実態は日本の大動脈である東海道新幹線を支える超重要施設。綱島のこの施設があるからこそ、新幹線の運行ができ、大動脈が維持できているのです。

なお、設置工事は敷地内でのみ行われるため、周辺への影響は少ないとみられます。終了は2017年の5月末を予定しているとのことです。

【参考リンク】

東海道新幹線 周波数変換装置の取り替えについて(2014年11月27日、JR東海)

これがなければ「のぞみ」は静岡止まり? JR東海、周波数変換装置を取り換え(2015年1月12日、乗りものニュース)


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