<港北オープンガーデン>慶大時代にカレッジフォークで旋風、万里村さんが日吉の庭を公開 | 横浜日吉新聞

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今年で第4回目を迎える「港北オープンガーデン」は横浜市では初のイベントして注目されている。日吉は14会場、綱島は11会場、港北区全体では計65会場での開催が予定されている

今年で第4回目を迎える「港北オープンガーデン」は横浜市では初のイベントして注目されている。日吉は14会場、綱島は11会場、港北区全体では計65会場での開催が予定されている

今年もいよいよ花と緑の季節が横浜日吉に到来します。第4回を迎える横浜市港北区のイベント「港北オープンガーデン」は、2016年4月22日(金)から24日(日)までの3日間、5月13日(金)から5月15日(日)までの3日間(各日10時から16時まで)の2回、港北区内の各会場にて開催されます。

オープンガーデンとは、個人宅の庭を一般に公開するもので、1920年代の後半、ガーデニングの先進国といわれるイギリスで始まり、世界的にもカナダやニュージーランドで特に盛んといわれています。

日本でもガーデニングブームや緑あふれる街づくり・観光資源の創出等を目的とした試みが広く行われるようになり、2000年春に長野県小布施(おぶせ)町による全国最初の行政主導によるオープンガーデンが行われたのを皮切りに、日本全国や神奈川県内でもその取り組みが大きく広がっています。

横浜市では、港北区が2013年に市内で初となるオープンガーデンを綱島エリアで実施。2014年から日吉も含めた区内全エリアが対象となり、来場者数も初回の約5百人から第3回の昨年度は約6千6百人と大幅に増加(港北区調べ)。一般的には個人のお庭を一定期間公開する催しとして知られるこのイベントで、グループの方々が育てている花壇も紹介しているところに特色があり、「花と緑のまちづくり」や「コミュニティづくり」につながることを目的とし実施されています。

訪問者を出迎える日吉の万里村(まりむら)さん宅のピーターラビットの看板。クリスマスローズと紫のつゆ草が良いコンビを組み彩りを加える

訪問者を出迎える日吉の万里村(まりむら)さん宅のピーターラビットの看板。クリスマスローズと紫のつゆ草が良いコンビを組み彩りを加える

このオープンガーデンで特に注目なのは、4月の開催時のみの公開の、2014年の第2回からこのオープンガーデンに参加している歌手の万里村(まりむら)れいさんこと藤田さん宅。日吉駅からわずか徒歩3分、交通至便な場所にあるというその庭は、「日吉でこの庭園を見ると、皆さん大満足で次のルートにも進んでいただけるんです」と、今回、日吉地区で過去最高の14会場の実施となるルートの見どころのひとつとして注目される万里村さんのお庭を、港北オープンガーデン運営委員の矢作淑子(やはぎよしこ)さんも絶賛します。

カレッジフォークで“時の人”に。万里村さんの歌と庭に込めた想い

万里村れいさんは1960年代のカレッジフォーク時代を牽引、時代を風靡した。30年あまりのブランクを経て、1998年に活動再開。最新シングル「時は流れて・・・」は2014年11月発売。ジャケット写真の撮影は今回公開される日吉の自宅の庭にて行われた

万里村れいさんは1960年代のカレッジフォーク時代を牽引、時代を風靡した。30年あまりのブランクを経て、1998年に活動再開。最新シングル「時は流れて・・・」は2014年11月発売。ジャケット写真の撮影は今回公開される日吉の自宅の庭にて行われた

「紫と白が好きなんです」という万里村れいさんの自宅の庭(4月の開催時のみ公開)には、季節の紫、白の季節の花々、端正に手入れされた木々、白にこだわったかわいらしい彫刻の数々による洋風設計の庭園の世界が広がります。

「どちらかというと、自然でいっぱいで広々としたイギリスのような庭園ではなく、狭い中にもきちんと草木を刈り込んで配置しているフランス風の庭園なんです」と、早速、毎日手入れを欠かさないという庭を案内してくれた万里村さん。季節のパンジーやクリスマスローズ、カラーの花も紫や白でアレンジ。近所の方が「こんな素敵な庭を皆さんに披露しないなんてもったいない、ぜひオープンガーデンに参加しませんか」と声をかけてくれたのが、このイベントでの公開のきっかけといいます。

万里村さんは日吉出身。慶應義塾大学1年生の時に、当時所属していたスキーサークルのメンバーでフォークグループの「フォーダイムズ」を結成、ボーカリストとして1966年にデビューします。レコード「夕陽が沈む」の歌声が人気を呼び、大学4年時には「万里村れいとザ・タイム・セラーズ」を新たに結成し活動、万里村さんが歌った「今日も夢みる」が大ヒット。1960年代のカレッジフォーク全盛時代を牽引(けんいん)した万里村さんの存在は日本全国に知れ渡ります。

日吉駅から徒歩3分の「紫と白の小庭園」。4月のみ公開されるこの庭にクレマチス、オダマキ、牡丹、カンパニューラ、こでまりが咲いてくれたなら、と万里村さん

日吉駅から徒歩3分の「紫と白の小庭園」。4月のみ公開されるこの庭にクレマチス、オダマキ、牡丹、カンパニューラ、こでまりが咲いてくれたなら、と万里村さん

その後、父親の反対があり、大学卒業後に音楽活動を停止した万里村さん。結婚、出産そして2人の子育てを経験。30年のブランクを経て、1998年に「フォーダイムズ」の再結成を機に、万里村さんは歌手としての活動を再開します。

「自分らしい、オリジナルの歌を作って、少しでも多くの方に聞いていただくのが私の夢なんです」と、万里村さんは、2007年からは新たにソロとしての歌手活動を精力的に行っています。

そんな万里村さんが生まれ育った街、日吉の街が造成されてきた頃からの長い歴史を誇る自宅敷地内には、樹齢80年以上という歴史ある樫(かし)の大木や、門を入ってすぐ左にあるひときわ目出つ杉の大木も。いずれも、この日吉の地域の人々に多く知られているといいます。

牡丹、クレマチス、そしてが紫陽花の花が大好きという万里村さん。「梅雨の時期には、紫陽花を外からも眺められるよう、スクリーンを開けておきますのでご覧になれます」とのこと

牡丹、クレマチス、そしてが紫陽花の花が大好きという万里村さん。「梅雨の時期には、紫陽花を外からも眺められるよう、スクリーンを開けておきますのでご覧になれます」とのこと

万里村さんが1985年に現在の自宅を新築して以降、少しずつ手入れを加えてきたという庭作り、ガーデニングに賭ける想い。「花が咲いていない時、季節でない時に人をお招きするのが、一番残念でがっかりしてしまうんです。お花が咲いた、その時、その美しさを、ぜひ皆さんにも見ていただきたいんです」と、花たちが最大のパフォーマンスで輝く季節の姿こそが、何より美しいと感じているという万里村さん。

今回は歌手活動の都合で、4月のみの公開となる万里村さんの庭の最大のみどころは「全体の調和」統一感や色の調和を、ぜひ楽しんでいただいて、素敵だったわと感じていただけたなら嬉しいです」と、今回のオープンガーデンで特別に自宅の庭を開放することへの想いを語ってくれました。

愛犬・杏奈(あんな)ちゃんとお待ちしています、と万里村れいさん。後ろには日吉の街を見守ってきた歴史ある樹齢80年の樫の木がそびえる

愛犬・杏奈(あんな)ちゃんとお待ちしています、と万里村れいさん。後ろには日吉の街を見守ってきた歴史ある樹齢80年の樫の木がそびえる

万里村れいさんのお庭~紫と白の小庭園~は、4月22日(金)より3日間のみ、10~16時までの公開の予定。各会場の見学は無料です。

港北オープンガーデンの詳細については、下記のリンクをご参照ください。

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【参考リンク】

港北オープンガーデン(横浜市港北区ホームページ)

第4回港北オープンガーデンについて(横浜市港北区ホームページ)

第4回港北オープンガーデンパンフレット(一括ダウンロード:[PDFファイル]

万里村れい official website

万里村れい official blog(第2回港北オープンガーデン=2014年4月27日~花たちが喜んだ日!の記事)


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