慶應ゲキケンが“情熱的に感動させる”卒業公演「俺達は駒じゃない」3/21(月・祝)まで6日間(追記レポート有) | 横浜日吉新聞

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3月卒業公演「俺達は駒じゃない」のショッキングなチラシデザイン。「稽古場は動物園みたい。楽しい雰囲気でみんなで作品づくりをしています」と作・演出の川本さん

3月卒業公演「俺達は駒じゃない」のショッキングなチラシデザイン。「稽古場は動物園みたい。楽しい雰囲気でみんなで作品づくりをしています」と作・演出の川本さん

作家の永井荷風が設立、慶應最古の演劇団体として知られる慶應義塾大学公認の劇団「慶應義塾演劇研究会(通称:ゲキケン)」が、2016年3月16日(水)から21日(月・祝)までの6日間、慶應日吉キャンパス内の塾生会館で、2016年3月卒業公演「俺達は駒じゃない」公演を行います。

今回の公演の作・演出担当で、この3月に慶應義塾大学を卒業する川本恭平さんに、今回の作品の見どころや、ゲキケン最後の舞台に賭ける思いについて聞きました。

川本さんは演劇が盛んな土地柄という東京都杉並区在住。高校時代は自動車部に所属していましたが、慶應義塾大学入学時、新入生歓迎の「新歓」」活動で、「ゲキケンのメンバーが“コスプレ”しながらワーワーと叫び、日吉キャンパスを走り回っていたんです。それが面白い、と思い、ゲキケンへの入部を決めました」と演劇の道へ進むきっかけを語ります。

川本さんは、2012年12月、日吉キャンパスの慶應生を題材とした公演「Ginkgo―ギンキョウ~さらば、蒼き銀杏の塾生たちよ」で、コミカルな役どころの「ハマトラ」を熱演

川本さんは、2012年12月、日吉キャンパスの慶應生を題材とした公演「Ginkgo―ギンキョウ~さらば、蒼き銀杏の塾生たちよ」で、コミカルな役どころの「ハマトラ」を熱演

2012年6月の新人公演「MEASURE WARS(メジャー・ウォーズ)」以降、役者の道を主に歩んできた川本さん。同年12月の日吉キャンパスの慶應生を題材とした公演「Ginkgoーギンキョウ~さらば、蒼き銀杏の塾生たちよ」では、コミカルな役どころの「ハマトラ」(日吉のラーメン店の名称に同じ)役を熱演。「福澤諭吉の銅像が動き出す、なんてシーンもある、まさに日吉ゆかりの作品でした。毎朝、銀杏の葉っぱを集めては、客席にばら撒いていたんです。銀杏の乾き具合が分かる、というスキルが身につきました。一日置くと、銀杏の葉は腐ってしまうんです」と、川本さんらしいユーモアのセンスで、まだ1年生だった頃の当時を振り返ります。

その後、照明のチーフ担当や部内のワークショップを経て、2013年6月の新人公演「ライト」では、初の脚本・演出を担当。「1972年のあさま山荘事件、1985年の日航機墜落事故、そして1996年の橋本首相の金融ビックバンを題材としたシリアス・コメディーの作品に仕上げたんです。この作品では、オヤジギャクを言い続ける芝居にしたら、すさまじい反響で大ウケでした。“演劇は、事件だ、バクハツだ!”と叫んでいました」と、作品を脚本から作る立場としての、シリアスとユーモアの融合に、新たな境地を開いたといいます。

2013年9月には、初めて横浜の劇場(STスポット横浜)で公演を行った「カローラ組曲」、同12月にはゲキケンのメンバーを中心に、外部での公演を行うことを目的とした演劇ユニット「かわいいこねこ」を立ち上げるなど、役者ばかりでなく、作・演出や、外部での舞台にも挑戦してきた川本さん。転機が訪れたのは、大学3年生の時。2014年8月に、イギリスに約1ヶ月の演劇プログラムで滞在したことがさらに演劇への道をさらに進化させた、と語ります。

「イギリスでは、演劇を見まくってきました。演劇の基礎が違う。役者も全て違うと感じました。プログラムの中で、英語でシェイクスピアの“マクベス”を演じたのですが、とても楽しく取り組むことができました。それがきっかけとなり、2014年11月には、慶應義塾大学・教養研究センター日吉行事企画委員会(HAPP)の公募企画に応募。「かわいいこねこ」で、シェイクスピアと、詩人のジャン・コクトーを素材とした公演を行い、総合演出を担当。「公募のイベントということもあり、客観的に観れるようにトライしたんです。これは大きな経験、糧となる挑戦でした」と、その手応えを感じたといいます。

“髪の毛”が重要なテーマ。髪の毛を重要視するメンバーが勢ぞろい

「こりゃ~おったまげた!」風に、作品の魅力を語る川本恭平さん。慶應義塾大学経済学部の卒業を控え、無事、大手企業への就職も内定している

「こりゃ~おったまげた!」風に、作品の魅力を語る川本恭平さん。慶應義塾大学経済学部の卒業を控え、無事、大手企業への就職も内定している

その後、就職活動や2015年10月のゲキケン公演「ワーニャ伯父さん」の元大学教授・セレブリャコーフ役、同12月の「GLUED(グルード)」の照明担当・舞台監督補佐を務めた川本さんが、最後の公演、花道として選んだ、卒業公演「俺達は駒じゃない」の舞台。

「今回の卒業公演は、夏頃から企画が出ていました。“バカやろうぜ”、“面白いことをしよう”と、みんなで考え、企画してきたんです。通常、卒業公演を企画などする時は、意思疎通がはかりやすい上級生のみで企画してしまいがちなんですが、今回は、敢えてチーフや役者に1、2年生に挑戦してもらい、「全員で盛り上げてゆこう」という思いでやってきました。稽古場もとても楽しい雰囲気で、動物園みたいに、みんなうるさく、ずっと騒いでいます。馬鹿な人たち、うるさい人たちが集まっているんです。まさに、入部した時のゲキケンのイメージ、なのかもしれません」と、今回の作品について語る川本さん。

舞台は“現代”という今回の作品のテーマは、と聞くと、「何といっても“髪の毛”が重要なテーマなんです。自分自身が“ハゲ”キャラなのと、髪の毛を重要視する人たちが集まっているんです」とのこと。「お客様も、ぜひこの作品を観てもらって、固くならず、馬鹿になってもらいたいな、と思っています。“観てもらわないと、面白さが伝わらない”と、皆口コミで伝えてきたこともあり、予約も好調です。情熱的に感動させる想いで作っています。ぜひ、柔らかい物腰で、笑いに来てください」と、90分強上演される最後の公演の楽しみ方、また卒業を直前にした最後の舞台に込めた想いを教えてくれました。

慶應義塾演劇研究会3月卒業公演「俺達は駒じゃない」は3月16日(水)の18時30分からの初演を皮切りに、21日(月・祝)14時からの最終公演まで、計9回と「ここ数年間では最多の上演回数」を予定しています。料金は“無料カンパ制”です。

公演の詳細・予約は下記の「参考リンク」をご参照ください。

(慶應義塾演劇研究会提供)

【参考リンク】
・ 慶應義塾演劇研究会公式ホームページ

慶應劇研3月卒業公演『俺達は駒じゃない』特設ホームページ

慶應劇研3月卒業公演『俺達は駒じゃない』Twitter

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追記:3月17日(木)晴れた春の日の午後、「深みある」卒業公演、堪能できました

平日の昼下がり、卒業公演へ。お洒落(というより怪しい?)立て看板が、塾生会館の左右に設置されていました

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特別に敷いてみました、というレッド・カーペットを歩いてゆくと

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東京「西巣鴨コマ劇場」のお洒落な劇場風アレンジが!

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“Welcome”に誘われて。「慶應ゲキケン」ならぬ「劇団東京サンシャインデラックス」の公演でした

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取材の時に「毛がテーマです」と聞いていたなぁ、記事にしていたかな?と思いつつ、“Thank You”に変わっていた看板を眺めて劇場を後にしました

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公演初日がスタートする数日前に、予約は全日終了と言う大盛況!「満員御礼」のおせんべい、美味しくいただきました

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「お笑い」だが、思っていたより、シリアスなストーリー展開。“情熱的な感動”がありました。一人一人の演技力、構成、照明、スタッフの皆さんが輝いていました!作・演出担当の川本さん、ゲキケンの皆さん、ありがとうございました!また6月の新人公演で、この塾生会館で再会できますように

「お笑い」だが、思っていたより、シリアスなストーリー展開。“情熱的な感動”がありました。一人一人の演技力、構成、照明、スタッフの皆さんが輝いていました!作・演出担当の川本さん、ゲキケンの皆さん、ありがとうございました!また6月の新人公演で、この塾生会館で再会できますように


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