<慶應落研>1年生の伝統行事「三つ目の会」2/20(土)午後に入場無料で落語を披露(追記レポート有) | 横浜日吉新聞

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慶應義塾大学落語研究会の「三つ目の会」の案内。「三つ目小僧」(みつめこぞう)をモチーフにデザイン。1年生のチームワークを発揮し、インパクトのある作品に仕上げた

慶應義塾大学落語研究会の「三つ目の会」の案内。「三つ目小僧」(みつめこぞう)をモチーフにデザイン。1年生のチームワークを発揮し、インパクトのある作品に仕上げた

慶應落研の1年生8人が「三つ目に覚えた」落語に挑戦――慶應義塾大学公認団体の慶應義塾大学落語研究会(慶應落研)は、2016年2月21日(土)13時より、慶應義塾大学日吉キャンパス642教室にて、1年生が“三つ目”に覚えたネタを披露する「三つ目の会」を開催します。

慶應落研では、4月以降同研究会に1年生が入部した後、夏ころに同部の引退を控えた4年生から、1年生が代々引き継ぐ高座(こうざ)名を告げられるといいます。

同部にて最大のイベントという秋の慶應義塾大学文化祭「三田祭」にて襲名口演を披露。それまで先輩方から指導を受けてきた一つ目、二つ目のネタから、さらに進んだ成長の証としての「三つ目」のネタを、慶應落研の伝統行事の「三つ目の会」として披露する習わしになっています。

「三田祭に標準を合わせ、落語を日々磨いてゆくのですが、この三つ目の会は、1年生8人がこれまでの成果を団結して発表する場なんです」と、第20代目「道楽」を襲名された松井彰吾さん(慶應義塾大学文学部)は語ります。

20代目「道楽」こと松井彰吾さんは大阪府出身。慶應落研では数少ない上方(かみがた)落語に挑戦。ASA日吉本町での口演(記事リンク参照)では、演目「真田小僧(さなだこぞう)」を演じ、“機知に富んだ”落語の世界を広めようと日々つとめている(写真:三つ目の会Twitterより)

20代目「道楽」こと松井彰吾さんは大阪府出身。慶應落研では数少ない上方(かみがた)落語に挑戦。ASA日吉本町での口演(記事リンク参照)では、演目「真田小僧(さなだこぞう)」を演じ、“機知に富んだ”落語の世界を広めようと日々つとめている(写真:三つ目の会Twitterより)

松井さんが落語を好きになったきっかけは、子どもの頃から家族に連れられて落語を観た経験から。高校時代に陸上部に所属していた松井さんは、その頃、人前でプレゼンする授業を体験。「目の前にいる人に語りかける」ことを面白いと感じ、大学入学後に自ら落語研究会の門を叩きます。「先輩方が大変個性的で、強烈な印象を受けました。一くせも二くせもあるつわもの揃いで、入部して以降も圧倒されました」と、当時の印象を振り返ります。

半世紀以上の歴史を誇る慶應落研の伝統の厳しさはあるものの、「いい意味の厳しさで、抑圧されるということは決してないんです。“お笑い”を重視する気風があり、ただ騒いだりもできますし、先輩方に対しても、こちらからも突っ込んでゆけます。自由度もあり、のびのびできるので、やりがいがとてもあるんです」と、慶應落研の魅力について話します。

落語の魅力はと聞くと、「お客様との距離の近さです。一人の人間が、10人から30人、そして100人以内のお客様の目の前で行うので、お客様のリアクションもリアルに伝わってきます。お客様の声ひとつで、雰囲気が全く変わるんです。例えばスマホやテレビ、映画などでは、制作側との距離が離れていると思うのですが、落語は目の前で演ずるので、距離がとても近い。目の前で楽しんでもらいたいと思っているんです。おそらく現代のエンターテイメントでは減っている“目の前でヤジを飛ばすくらい”の距離感で楽しんでいただければと思っています。当日は、飲食などしながら、かしこまらず、ぜひゆったり落語を観てもらえたら」と松井さん。

個性がそれぞれ大きく異なるという慶應落研の1年生8人。今回は全員でPV出演・作成にも挑戦。日吉キャンパス内外でのお笑いと「口演への誘い」を3分41秒の動画の中に見ることができる(写真:三つ目の会Twitterより)

個性がそれぞれ大きく異なるという慶應落研の1年生8人。今回は全員でPV出演・作成にも挑戦。日吉キャンパス内外でのお笑いと「口演への誘い」を3分41秒の動画の中に見ることができる(写真:三つ目の会Twitterより)

また、「今の“お笑い”は、ドカドカ笑わせようとしがちなのですが、落語には“クスクス”があるんです。演者によって個性が出るし、同じお話しを演じても、その人その人によって笑わせどころが異なり、盗作にもならない。機知に富んでいて、感覚的に“なるほどなぁ”と“にやっ”とさせてしまうあたりも落語の魅力です」と語る松井さん。

「今回、個性ある8人の1年生が、それぞれの個性を発揮しながら落語にトライします。当日の会場は入退場自由なので、ぜひ、お好きな演者の回にお越しいただくこともできます。まだ、お好きな演者がいらっしゃらない方は、これをきっかけに、ずっと応援したい演者を探してみてください」と、4年生になるまで続く「道のり」の入り口としての今回の口演への意気込みを、一年生らしい爽やかな語り口で語ってくれました。

「アマチュアの中のアマチュア、ビギナーオブビギナーたちが入部後三つ目に覚えた落語を図々しくも皆様に披露する慶應落語研究の伝統行事」三つ目の会への多くの来場を呼び掛けている

「アマチュアの中のアマチュア、ビギナーオブビギナーたちが入部後三つ目に覚えた落語を図々しくも皆様に披露する慶應落語研究の伝統行事」三つ目の会への多くの来場を呼び掛けている

慶應義塾大学落語研究会の一年生による「三つ目の会」は、12時30分開場、13時開演。一人あたり20分くらいの落語披露の合間に、コントなどの箸休めを入れて、約3~4時間の開催を予定。当日は入場無料。慶應日吉キャンパス第6校舎4階の「642教室」で開催、校舎内にはエレベーターがあり、利用可。飲食も自由で、「かしこまらず、寝てしまう、というくらいリラックスしてご覧ください」とのこと。

【参考リンク】
慶應落研【三つ目の会】Twitter

慶應義塾大学落語研究会 三つ目の会2016PV(YouTube)

慶應義塾大学落語研究会ホームページ

慶應義塾 日吉キャンパスマップ※銀杏並木の一つ目の角を左、最奥左の校舎(第6校舎)

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追記レポート:雨の日「三つ目の会」は、第6校舎で開催されました

今日の慶應落研「三つ目の会」は、慶應義塾大学日吉キャンパスの第6校舎で開催!最奥の校舎へ向かいます

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はるばる第6校舎へやって来ました

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雨空の下、遠くに見えるは武蔵小杉のタワーマンション

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教室での寄席。滅多にない経験に、期待感も高鳴ります

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番組表にもかわいらしい「三つ目小僧」の姿が

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まさかの演者入口!学生さんらしさでいっぱい

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とん治さんの演目終了後、仲入り(休憩)。夢中になって前半楽しみました。箸休めの「色物」も笑いであふれていました

とん治さんの演目終了後、仲入り(休憩)。夢中になって前半楽しみました。箸休めの「色物」も笑いであふれていました

教室で落語!こんな雰囲気です

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さぁ、いよいよ後半の落語がスタートです

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後ろから撮影。雨の中、出入り自由ということもあり、多くのお客様が入れ替わり来場していました

後ろから撮影。雨の中、出入り自由ということもあり、多くのお客様が入れ替わり来場していました

1年生8人の体当たりの落語を満喫。最後は取材対応してくれた道楽さんの登場です

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笑いあり、恐怖あり?の楽しい時間を過ごさせていただきました。慶應落研1年生の皆さん、お疲れさまでした!あと3年間、輝く落研での日々を過ごせますよう、祈っています。日吉でもまた「口演」お待ちしています

笑いあり、恐怖あり?の楽しい時間を過ごせました。慶應落研1年生の皆さん、お疲れさまでした!あと3年間、輝く落研での日々を過ごせますよう、祈っています。日吉でもまた「口演」お待ちしています


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