<日吉新生活ガイド2>鉄道3路線が乗り入れ、東京も横浜も便利に通える好環境 | 横浜日吉新聞

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日吉新生活ガイドようこそ日吉へ――。今年(2016年)も日吉の街に多くの人が引っ越してきます。横浜日吉新聞ならではの新生活ガイドの第2回は鉄道やバスなど日吉や綱島の交通環境についてまとめました。(第1回「日吉という街の大きな特徴」はこちら

日吉の交通(鉄道)について一言でいえば、都心へ行くにも横浜へ向かうにも「かなり便利」ということがいえます。横浜までは急行で12分、渋谷までだと急行で19分と地理的にも恵まれています。

2013年3月に東横線が副都心線に直通運転し始めてからはさらに利便性が高まった

2013年3月に東横線が副都心線に直通運転し始めてからはさらに利便性が高まった

街を代表する「日吉駅」は、東急東横線と東急目黒線、市営地下鉄グリーンラインの3線を使うことができ、3つを合わせた乗降客数は1日約28万9000人(東横15万5000+目黒5万9000+地下鉄7万5000人の単純合計)におよんでおり、これは東京の神田駅(山手線、乗り換え客含む=出典はこちら)を上回る規模とみられます。

2008年3月以前の日吉駅は、東横線の急行が停まるだけの標準的な主要駅に過ぎなかったのですが、グリーンラインが開業し、続いて東京メトロ南北線・都営三田線に乗り入れている目黒線が日吉まで延伸し、さらには東横線が東京メトロ副都心線へ乗り入れたことで、利便性が飛躍的に向上。現在では溜池山王や日比谷、大手町、新宿三丁目、池袋など都心の主要な地域へは乗り換えなく一本で行き来できるようになっています。

一方、地下鉄のグリーンラインの開業により、日吉に隣接する高田(たかた)をはじめ、都筑区の北山田や港北ニュータウン(センター北・南)方面へもアクセスが容易になりました。

相鉄直通線の開通までは南北線と三田線の始発着駅

地下鉄南北線と三田線は日吉駅で折り返す(日吉本町1丁目付近)

地下鉄南北線と三田線は日吉駅で折り返す(日吉本町1丁目付近)

そして鉄道で有難い点が、日吉は目黒線の始発駅となっているため、都心まで座って通勤・通学ができることです。朝のラッシュ時には少し並ぶ必要はありますが、都心までの30~40分間を座って過ごせるのは日吉ならではの大きなメリットでしょう。

東横線でも横浜方面の列車に「日吉駅始発」が設けられており、平日6時台に5本、7時台に6本あるため、横浜やみなとみらい方面への通勤・通学者には密かに喜ばれています。

もう一つ、都心への交通利便性の向上に拍車がかかったのが、日吉から2駅先の武蔵小杉で、2010年3月にJR横須賀線の駅が開業したことです。東急と横須賀線の乗り換えには歩いて7~10分ほどかかってしまうのですが、それでも電車に乗ってしまえば、品川まではわずか2駅10分、新橋(地下)も3駅15分、東京(地下)へも4駅20分という近さです。

「特急」は停まりません!ラッシュ時の通勤特急はOK

「特急」は日吉駅には停まりません!

「特急」は日吉駅には停まりません!

鉄道の環境がきわめて良好な日吉駅ですが、少し残念なのが東横線の「特急」が停車しないことです。

平日の朝と夕方に走っている「通勤特急」は停まるため、昼間に走る「特急」に誤って乗ってしまい、無常にも日吉駅を通過していく……、そんな経験を持っている人は多いかもしれません。昼間の「特急」は日吉に停まらず、平日朝と夕方17時以降の「通勤特急」は停車する、そこだけは注意が必要です。

なお、東横線方面の列車行先表示が「通過」となっていても、とりあえず目黒線の列車に乗ってしまえば、武蔵小杉駅で特急に接続することがよくあります。この点は便利です。

朝ラッシュ時の日吉駅目黒線ホーム、並べば座れることが多い

朝ラッシュ時の日吉駅目黒線ホーム、並べば座れることが多い

もう一つ、目黒線の始発駅であるのは2019年春ごろまでの「期間限定」だということです。相模鉄道と東急線が直通する頃には、日吉は途中駅となり、始発列車が大幅に減らされる予定です。今のように都心へ座って通勤・通学ができるのは、あと数年なのは残念なところです。(ただし、相鉄直通線が開通すると、新横浜駅などへ1本で行けることになります)

(※)相鉄直通線は2016年8月に「2022年秋以降の開業」に延期が決定しました(2016年8月追記)

これは「不便」というわけではないのですが、都心方面への列車は東横線と目黒線の2系統があるため、列車を待つことが非常に少ないのですが、横浜方面は東横線しかないため、列車の間隔が少し空いてしまう時間帯があります。昼間に横浜方面へ急ぐ場合は、時刻表を確認しておいた方がいいかもしれません。

自転車で越えられない坂道とバスの空白地帯に注意

慶應キャンパス側にある日吉駅東口のバス乗場は0から5番まであり、南日吉や綱島、新川崎方面のバスが発車する。サンヴァリエ日吉や下田町、井田方面は西口のバスターミナルから発車する

慶應キャンパス側にある日吉駅東口のバス乗場は0から5番まであり、南日吉や綱島、新川崎方面のバスが発車する。サンヴァリエ日吉や下田町、井田方面は西口のバスターミナルが乗り場となる

日吉の街(横浜市内)はだいたいどこから歩いても、日吉駅へは最大30分も歩けば着くのですが、毎日だと大変です。自転車の場合は、坂が多い街の特性上、日吉本町の一部地域などでは電動アシスト付き自転車でないと日々とんでもない運動量となることがあります(そもそも自転車では登れないような急斜面や山道、階段も……)。

また、日吉駅には無料の駐輪場はありませんので、2カ所の有料駐輪場を使うことになりますが、月ぎめ契約は混雑気味です。また、一時利用も100円~310円/回の料金がかかります。(リンク:駅地下の駐輪場東急運営の駐輪場

南日吉方面からは地下鉄グリーンライン日吉本町駅の利用が便利

南日吉方面からは地下鉄グリーンライン日吉本町駅の利用が便利

日吉の各エリアと駅を結ぶ公共交通機関には、東急バスと地下鉄グリーンラインがあります。日吉駅からはだいたいどこのエリアへもバス路線が通じていて、本数も比較的多く設けられ、南加瀬や井田など、横浜日吉に近い川崎市側を結ぶ路線も設定されています。昨年(2015年)4月からJR横須賀線・新川崎駅近く(交通広場)までを結ぶ路線も開通しました。

バスに加え、日吉本町3~5丁目周辺からは地下鉄「日吉本町駅」の利用も便利でしょう。

ただし、日吉でも川崎市に近い日吉3~5丁目のエリアはバス路線の空白地帯となっていて、すっぽり抜け落ちています。狭い道路しかないので、走らせづらいのかもしれません。

日吉駅と新川崎交通広場を結ぶバスは東急と臨港バスの共同で運行する

日吉駅と新川崎交通広場を結ぶバスは東急と臨港バスの共同で運行する

加えて、東急バスと川崎市営バスの“縄張り”を互いに荒らさない、との思いがあるのか、日吉駅と川崎市中原区を結ぶ綱島街道の“市境”付近もバス路線が一切ありません

綱島~日吉~元住吉と綱島街道を結ぶバスがあれば各駅から遠い人には便利だと思ったりするのですが、東急線が並走していることもあり、実現は難しそうです。

横浜市と川崎市、東急と市営など、組織の縄張り争いは住民にはどうしようもないので、ここは双方の中間的な位置付けにある川崎鶴見臨港バスに頑張っていただきたい、とか思ったりします。

綱島駅はバスの要衝、3社が1日約900便を運行

綱島駅では3社のバスが鶴見駅・川崎駅・新羽駅・新横浜駅・横浜駅などの間を結んでいる

綱島駅では3社のバスが鶴見駅・川崎駅・新羽駅・新横浜駅・横浜駅などの間を結んでいる

日吉の隣にある綱島駅は、東急バスや横浜市営バス、川崎鶴見臨港バスの3社が乗り入れており、1日900本近い便数が発着する“バスの要衝”です。東横線の沿線で3社のバスが仲良く(鶴見行の臨港バスだけは駅近くの“特設乗り場”に追いやられていますが)乗り入れているのはめずらしいのではないでしょうか。

綱島は2019年春()に「新綱島駅」の開業も予定されています。日吉側に近い綱島東4丁目や綱島西6丁目など、これまで日吉駅を使う人が多くいた地域でも新綱島や綱島駅を利用する人が増えるかもしれません。

)相鉄直通線と新綱島駅は「2022秋以降」に開通・開業時期が延期となりました

第3回「買物編」に続きます

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