創像工房から生まれた映像集団「ドグマ93」が慶應日吉で初の演劇オムニバス公演

横浜日吉新聞
創像工房 in front of.×ドグマ93による12月オムニバス公演「膨らむ粘土」はオムニバス形式で小作品を披露するスタイル

創像工房 in front of.×ドグマ93による12月オムニバス公演「膨らむ粘土」はオムニバス形式で小作品を披露するスタイル

慶應義塾大学公認で100名以上の団員が所属する最大の演劇サークル創像工房 in front of. (インフロントオブ)と、同サークル出身メンバーが結成した演劇・映像集団ドグマ93による演劇公演「膨らむ粘土」が、12月2日(水)から5日(土)まで慶應日吉キャンパスにて行われます。

公演に先立ち「ドグマ93」のメンバー・飯塚政博(いいづかまさひろ)さん、岩崎裕介(いわさきゆうすけ)さん、岡戸優太(おかどゆうた)さんにインタビュー。今回の公演の魅力に迫ります。

三人はいずれも慶應義塾大学在学中で、創像工房in front of.の入部同期生。「作品嗜好が近かった」ことから、入部3年目となる昨年・2014年11月に「ドグマ93」を結成。日常のささやかなズレやヌルさを大袈裟に愛してみようとする団体、がドグマ93のキャッチフレーズ。特に、「ナンセンス志向のパワーと個性」でリーダーシップを取る飯塚さん、「人が好きでムードメーカー」の岩崎さん、そして「映像が得意で理知的、ロマンチスト」な岡戸さんの三本の矢にて、独自の映像作品をYoutube上の「ドグマ93」チャンネルにて作成・発表してきたといいます。

今回の公演の企画責任者の飯塚政博さんは相模原市在住、慶大経済学部に在学中。人を楽しませる「お笑い芸人」がカッコイイと感じたのが演劇の世界に入ったきっかけ

今回の公演の企画責任者の飯塚政博さんは相模原市在住、慶大経済学部に在学中。人を楽しませる「お笑い芸人」がカッコイイと感じたのが演劇の世界に入ったきっかけ

「ドグマ93」のメンバーによる”演劇”公演は今回が初。「ドグマ」という名称の由来は、三人の名前や愛称(岡戸さん=”おかDO”、岩崎さん=高校時代のDJネーム”GU民”、飯塚さん=”MA-くん”)からとの事。「93」は、ユニット名を決める時に話し合った場所が、たまたまサーティーワンアイスクリームだったので、31×3人、ということで93、と決めたとか(飯塚さん)。それぞれ演劇をはじめたきっかけを伺うと、今回の企画責任(リーダー)の飯塚さんは、「高校時代から漠然と”爆笑問題”などのお笑い芸人をカッコイイな、と思っていました。爆笑問題は何でも壊しちゃう、という芸風。自分も、そんなノリでトライしてきたことが多かったのですが、やはりお客様がそんな自分の演技を見て、笑ってくれるのが嬉しい。レスポンスの早いのが演劇の魅力です。新しいことをあっけらかんと、楽しくやるのも大好き。人との距離感を置きがちに見られる自分ですが、人のため、人を楽しませたいという想いが、実は秘めた部分に”熱く”あるからなのかもしれません」と、自身の4年間を振り返ります。

「ドグマ93」のムードメーカー・岩崎裕介さんは東京大田区在住、慶大文学部在学中。「このサークルの人間が好き。音響も得意で「タイミング一つで作品が変わる」とそのコツを語ります

「ドグマ93」のムードメーカー・岩崎裕介さんは東京大田区在住、慶大文学部在学中。「このサークルの人間が好き。音響も得意で「タイミング一つで作品が変わる」とそのコツを語ります

ムードメーカー役の岩崎さんは、高校時代からファッションショーやDJ、音楽にも挑戦。大学入学時に「最後は演劇をやらなければ」と思い、同部に入部。「新人公演(新人が関わる同部の舞台)で青春を取り戻そう、と思いましたね。高校時代に部活動をやっていなかったのがコンプレックスでした。創像工房に入部した最大の理由は、規模が大きく、エンターテイメントや映像など、あらゆることができる、と当時銘打っていたからです。実際に企画も多く、演劇が本当に面白く感じました。メンバーも様々な個性的な人々が多く、関わることで、創像工房のメンバーが大好きになり、この人たちと一緒にやってゆきたい、と。その中でも、より笑いのツボが近い、趣味趣向が近い二人と「ドグマ93」を結成することになりました。そんな様々な多彩なメンバーがいることがこの創像工房の強いところです。演劇をやるには、深い話をしてゆかねばならないので、プライベートでの交流も積極的に深めてきました。腹を割って話し合う仲間が多くできたのも、作品や公演の成果につながっています」と岩崎さんは語ります。

映像も得意な「ブレーン役」岡戸優太さんは埼玉県久喜市在住で慶大法学部在学中。演劇を始めてから知ったつかこうへいさんの刺さってくるような作品の力強さ、根源的な愛を描く世界感にも影響を受けているとの事

映像も得意な「ブレーン役」岡戸優太さんは埼玉県久喜市在住で慶大法学部在学中。演劇を始めてから知ったつかこうへいさんの刺さってくるような作品の力強さ、根源的な愛を描く世界感にも影響を受けているとの事

映像作成も得意だという岡戸さんは、さらに本年立ち上げた劇団「21g座(にじゅういちぐらむざ)」も主宰。高校時代から文芸誌のコンクールに作品を応募するなど「物語を作りたいと思っていた」と言います。「大学入学時にオーラに満ちた先輩方に誘われたのも入部のきっかけとなりました」。岡戸さん率いる「21g座」は、今年2015年10月に開催された短編演劇大会「劇王神奈川Ⅳ」にも出場するなど、慶應関係者だけでなく、広く外部にもその活動の幅を広げてきました。「物語を作る力も磨いてこられたと思います。テーマを伝えたいという思いも、どうやって見る側に分かってもらえるのか。エンターテイメントとして物語を伝えてゆきたいという思いも、21g座やドグマ93の映像作品で日々挑戦してきました。映像作品も趣向を凝らした面白味ある作品を数多く仕上げています。ぜひ多くの皆さんに併せ観てもらえたら」と岡戸さん。

創像工房 in front of.の広報担当・扇健太さんも慶大在学中。「様々な方々との内外の折衝がとても勉強になりました」ともうすぐ代替わりでの役目を終える大役の感想を述べてくれました

創像工房 in front of.の広報担当・扇健太さんも慶大在学中。「様々な方々との内外の折衝がとても勉強になりました」ともうすぐ代替わりでの役目を終える大役の感想を述べてくれました

そんな三人の個性が重なり合い、今回の初の演劇公演「膨らむ粘土」を企画。作・脚本は三人が手掛けたオムニバス形式との事。「作品は10数本の予定です。特定のジャンルはない、「みたことない」世界をやってみようと思っていました。4年間、やりたいと思っていたことなど、様々盛り込んだ「サラダボウル」(人種のるつぼとの意味も有)のような公演です。粘土は、本質的には膨らまない。そんな怖さや、不気味さ、何をしでかすかわからない不気味な集団。けど、楽しい、と感じられる。そんな普段できないけど、やりたいことを盛り込んだ舞台になっています。ぜひ多くの方々に観てもらえたら」と、三人は今回の公演の魅力を語ってくれました。

三人にとっての活動拠点であり、今回も公演を行う横浜日吉。それぞれに日吉や日吉キャンパス周辺の魅力について伺うと、「綱島街道を歩くのが好き。特に多摩川の河川敷に何故だかにわとりが放し飼いになっているところがイイ感じ、と思います」と飯塚さん。「みんなオシャレになる都会の三田とは違い、青っぽいかもしれませんが、みんなフレッシュ。体育会などの部活動など頑張っている人も多いので、とても刺激になります」と岩崎さん。「第二の故郷(ふるさと)化しています。創像工房の活動を通じて、長い時間を過ごしてきたためか、今住んでいる地元(埼玉県)の次に落ち着く街です」と岡戸さん。

左から岩崎さん、飯塚さん、岡戸さん。お揃いの「NENDO」Tシャツで今回の「膨らむ粘土」公演への想いを語ってくれました

左から岩崎さん、飯塚さん、岡戸さん。お揃いの「NENDO」Tシャツで今回の「膨らむ粘土」公演への想いを語ってくれました

「稽古の後には、日吉のラーメン屋さんにもよく行きます」と口を揃える三人の笑顔に、今回の公演の結束力をチームワークを感じる時間となりました。

創像工房 in front of.×ドグマ93による12月オムニバス公演「膨らむ粘土」は、計8回の公演。慶應日吉キャンパス内の「塾生会館」地下1階アトリエ合C(日吉駅より徒歩5分)にて。一般予約1000円、学生予約500円。(いずれも当日券はプラス200円)、高校生以下無料。満席の回も既にありますが、平日日中(13時30分より)の公演も三日間組まれているため、「ぜひ、普段演劇を見られない方々にも足を運んでもらえたら」との事。

「日吉での日々は、一生忘れないと思います」と語る三人が「4年間の集大成」と位置づける舞台「膨らむ粘土」。どんな三人の演劇観が披露されるのか、注目の舞台となりそうです。

【関連記事】

慶應最大の演劇集団「創像工房in front of.」が10/30(金)から日吉で公演(2015年10月27日)

【参考リンク】

創像工房 in front of.×ドグマ93による12月オムニバス公演「膨らむ粘土」

創像工房 in front of.×ドグマ93 12月オムニバス公演 「膨らむ粘土」PV(YouTube)

映像制作ユニット「ドグマ93」ホームページ

「創像工房 in front of.」公式ホームページ


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