世界的人気のチェーホフ作品を日吉で、慶應最古の劇団が10/17(土)から4日間公演

横浜日吉新聞
永井荷風らが設立に関わったといわれる慶應義塾最古の劇団「劇研(ゲrキケン)」のサイト

永井荷風らが設立したといわれる慶應義塾最古の劇団「劇研(ゲキケン)」のサイト

“観劇”というと、「東京や横浜まで出なければ」と思われる方がほとんどかと思いますが、日吉でも100年超の歴史を持つ学生演劇の公演が楽しめることをご存知でしょうか。

慶應日吉キャンパスに活動拠点を置く「慶應義塾演劇研究会」が、2015年10月17日(土)から20日(火)までの4日間、慶應日吉キャンパス内の「塾生会館」地下で、チェーホフの戯曲『ワーニャ伯父(おじ)さん』の公演を行います

この公演を行う慶應の演劇研究会は「ゲキケン」と呼ばれ、大正時代に作家・永井荷風(かふう)や、劇作家・小山内薫(おさないかおる)らによって設立された歴史を持ち、慶應義塾大学公認で慶應最古の演劇団体として知られています。

「照明など舞台裏で作品を作り上げる作業が好き。今後も長く演劇に携わってゆけたら」と語る松本翔吾さん

同研究会で代表をつとめる松本翔吾さんは、慶大文学部に在学中で、同研究会ではなんと106期生にあたるそうです。

松本さんは、慶應普通部(中学校=日吉本町1)と慶應義塾高校の出身で、埼玉県川口市から9年間にわたって日吉に通学。同研究会の稽古場も日吉にあるため、「日吉に来ると”帰ってきたな”と見慣れた街の景色にホッと安心します。特に、お寿司屋さんが大好きで、ラーメン屋さんにもよく行きます」と語ります。

慶應普通部の2年生時代から同校「演劇・映画の会」に所属し、慶應高校でも演劇部に所属。大学進学後も「ゲキケン」にて役者や裏方としての経験も重ね、昨年は同大文化祭である「三田祭」での公演『演劇喫茶テアトロ』でも企画責任者・演出を担当しています。今回の『ワーニャ伯父さん』が、松本さんにとって3回目の「リーダー役」企画責任者そして演出担当としての舞台となるといいます。

今回公演される『ワーニャ伯父さん』は、ロシアを代表する劇作家・チェーホフ晩年の大作とされており、チェーホフ四大戯曲と呼ばれる名作の一つ。19世紀末のロシアの田園を舞台に、そこの生きる人々の生活や人間の内面を描くことで多くの人々の共感を呼ぶ人気作品であり、作品の登場から100年以上経った今でも世界中の舞台に採り上げられています。

ゲキケンによる今回公演の『ワーニャ伯父さん』特設サイト

ゲキケンによる今回公演の『ワーニャ伯父さん』特設サイト

松本さんは、「今年の春先から構想をあたためてきました。チェーホフの作品には『非情な面』があり、『生きることが辛い』と登場人物がもがくなかにも、チェーホフがそういった人間の人生に”どうでもいい”と達観しているところがある。良い意味での普遍的な皮肉、アイロニックな視点、『生きることに重大な意味はない』という壮大な価値観に共感しました。大人になり、自分の人生にも夢を叶えられない現実にぶつかり、あがく人も多いかと思いますが、そういった『耐えて生きる』思いについても、皆さんに共感していただけたら」と話します。

チェーホフが生きた時代から100年以上もの時を経過し、古典作品をどうやって面白いと感じてもらえるか、という工夫を重ねてきたといいます。脚本も松本さんが執筆し、演じるメンバーと、稽古現場で演出、脚本の意図などお互いを理解し合いながら、セリフの取捨選択を行ってきたそうです。

「苦労は多いですが、そんな一つの作品を作りあげる喜びが、演劇を志す原点」と、これまでの経験の上に、より一層の演劇スキルの高みを極めようとする松本さんの情熱がうかがえます。

「『ワーニャ伯父さん』公演は、自信を持って皆さんにお見せできる作品に仕上がっています。世界的人気を誇るチェーホフ作品、慶應最古の歴史を持つ当劇団ならではの完成度の高い舞台を、一人でも多くの方々に体感いただけたら」と熱く語る松本さん。

公演は10月17日(土)の13時からの初演を皮切りに、20日(火)18時30分からの最終公演まで、計6回の開催予定。料金は“無料カンパ制”です。

公演の詳細・予約は下記の「参考リンク」をご参照ください。

【参考リンク】

慶應義塾演劇研究会ホームページ

慶應義塾演劇研究会10月公演『ワーニャ伯父さん』特設サイト

「ワーニャ伯父さん」(ウィキペディアによる解説)


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