綱島小への“通級”移転は「東小の児童増」も理由、新校舎と体育館は19年3月までに | 横浜日吉新聞

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綱島小学校(綱島西3)への「通級指導教室」移転は、綱島東小学校(綱島東3)の児童増加も理由にありました。きのう(2017年12月)5日に始まった横浜市会第4回定例会で、横浜市の岡田優子教育長は、移転工事期間中の綱島小での代替施設や、新しい通級指導教室の概要について初めて言及しました。

綱島東小学校の「通級指導教室」

通級指導教室は、難聴や言語障害、弱視などの障害を持つ児童や生徒が普通学級に在籍しながら特別指導を受けるための教室で、横浜市内では21の小・中学校内に設置されています。綱島東小の同教室は港北区内で唯一設けられているもので、区内を中心に近隣の鶴見区や神奈川区、都筑区、緑区からも児童と保護者が通っているといいます。

一方で建物の老朽化が進んでおり、「個別学習室が1部屋しかなく、十分な個別学習ができない」(岡田教育長)ことも課題となっています。加えて、綱島東小が「今後児童数の増加にともない教室数が不足する見込みであり、すでにグラウンドに仮設校舎があり、これ以上の校舎の増築はできない」(同)という現状も理由として、近隣の綱島小に移転することを決めたものです。

綱島小学校では2019年3月まで解体や建設工事が続くことになる

2019年3月までに綱島小に完成させる新たな通級指導教室では、個別指導を行うための個室学習室を増やすほか、保護者がその様子を確認できるようにするとともに、保護者の控室も設けるといいます。

一方、綱島小の通級指導教室は、体育館やプールと合築されることになるため、これまでの体育館とプールは解体工事が行われています。これに対し岡田教育長は、体育館の代替として学校内の多目的ホールや近隣の綱島地区センター(綱島西1)、新田中学校(新吉田東5)の体育館などを使用しているといい、プールについては「近隣にある民間の運動施設のプールを使用して対応」(同)すると述べています。

なお、建物は2019(平成31)年3月1日から使用できるように工事を進めているといい、同年3月から4月の卒業式や入学式には間に合うとの見方を示しました。

2017年12月5日の岡田優子教育長の答弁(綱島小・綱島東小に関連する全文)

は本サイトで補足)

<高橋徳美議員=自民・金沢区=の質問に対し>
綱島小にできる新しい通級指導教室では)情緒障害の居室は1対1の個別指導ができる個室の学習室を増やします。保護者が観察ミラーごしにお子さんの様子を観察できるよう、保護者控室やグループ懇談室を設けるなど、保護者への支援もきめ細かく行っていきます。
また、難聴・言語の教室には聴力検査室に前室を設け、雑音が入らないようにし、より静かな環境で精度の高い聴力検査を実施するための工夫をしています。
綱島小における)工事期間中の授業等の対応についてですが、体育館が使用できない間の代替施設としては、学校内の多目的ホールや近隣の綱島地区センター、新田中学校の体育館などを使用して対応しています。
また、プールが使用できない間の代替施設としては、近隣にある民間の運動施設のプールを使用して対応しています。
通常の学習環境に近づくよう、つとめてまいります。
<石渡由紀夫議員=民進・栄区=の質問に対し>
通級指導教室を綱島東小学校(綱島小の誤りと思われる)へ移転・新築する理由ですが、現行の通級指導教室には、個別学習室が1部屋しかなく、十分な個別学習ができないこと、通級指導教室のある綱島東小学校では、今後児童数の増加にともない教室数が不足する見込みですが、すでにグラウンドに仮設校舎があり、これ以上の校舎の増築はできないことが大きな理由です。
綱島小学校における)31年(2019年)3月の卒業式および4月の入学式につきましては、31年3月1日以降、学校が体育館を授業等で使用できるように工事の行程を組んでおります。このため、予行演習も含め、卒業式および入学式は新しい体育館で行うことができるようになります。

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綱島東小から移転予定の「通級教室」、綱島小の体育館棟に4階建てで合築へ(2017年4月10日)

綱島小学校の体育館とプール解体工事に着手、2019年3月までに建て替え(2017年8月2日)

【参考リンク】

横浜市会第4回定例会・市第92号議案「綱島小学校通級指導教室及び屋内運動場整備工事(建築工事)請負契約の締結」PDF、2017年12月5日提出、鉄筋コンクリート造一部鉄骨造4階建1棟の工事を10億818万円で契約したいとの内容)

綱島小学校屋内運動場解体その他工事のお知らせPDF、2017年12月22日まで実施)


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