<都計審>高さ60mの「箕輪町計画」を原案のまま可決、傍聴者からは怒号

横浜日吉新聞

高さ最大60メートルを認める箕輪町2丁目の旧アピタなど一連の跡地を再開発する「港北箕輪町二丁目地区 地区計画」(箕輪町計画)について、都市計画決定の最終段階となる「横浜市都市計画審議会」(会長・森地茂政策研究大学院大学教授)がきのう(2017年11月)13日に横浜市中区で開かれ、出席した委員18人全員が計画案に賛成して可決されました。傍聴者からは「(住民から反対の声が多数上がっているのに原案から)一字一句変えてない」「結局マンションを建てたいだけじゃないか」などと怒号が飛びました。

11月13日(月)に中区で開かれた「第146回横浜市都市計画審議会」

都市計画審議会は、学識経験者12人と横浜市会から議長ら10議員、自治会長などの立場にある住民3人などで構成し、横浜市が行う都市計画に対し、第三者の立場から意見を述べる機関。都市計画を最終決定するのは市長ですが、同審議会の“お墨付き”や意見をもらったうえで都市計画の決定を行うことになっており、市側にとっては「最後の関門」といえます。

箕輪町計画の審議では、計画案の段階で市民252人から2429通の反対意見と、3人から3通の賛成意見2人から3通のその他意見が寄せられたことに対し、市側の考え方を示すなど説明だけで約40分を要し、その後に約50分にわたり質疑が行われました。

今回の都計審前に行われた「縦覧」では257人から2435通の意見書が寄せられたという(第146回都計審資料より)

市会の委員から「住民の理解を求める努力をしたのか」と質問が上がったことに対し市は、これまで事業者が昨年(2016年)8月と10月に説明会を行ったことや、まちづくり計画を景観面から審査する市の「都市美対策審議会」内の景観審査部会で審議してきたことを説明。そのうえで、地域の課題解決に資する計画であることの一例として、日本大学高校・中学校の通学時に生徒を計画地内を通ることができるよう議論していることを初めて明かします。

また市側は、今回の再開発に市が関与せずに事業者に任せていたとしたら、「(敷地の)全部にマンションが建つことになるだろう」との見方を示し、「(今回の計画では容積率を緩和したが)緩和しなかった場合に建てられるであろうマンションの数以上に認めてはいない」と、これまでの住民向け説明会などでは示すことがなかった新たな説明を加えました。

学識経験者の委員からは「新しいまちづくりビジョン(日吉綱島東部地区まちづくりビジョン)に対する合意形成が足りていないのではないか」との意見も。

一方、一連の敷地はかつて工場や米軍キャンプなどとして使われていた経緯があるため、市会の委員から「開発事業者に(土壌調査を)任せるだけでなく、市も介入すべき」との声が上がり、市側は「法に基づいた調査命令が10月付で公布される」と明かしました。

【関連記事】

時系列で見るアピタなど一連の跡地再開発、「箕輪町計画」はどのように決まったか(2017年11月20日、約2年半にわたる全ての経緯まとめ)

旧アピタ跡地の“高さ60m容認”は変えず、市が「都市計画案」への意見を募集(2017年8月7日)

箕輪町計画の住民意見に市が回答、高層化は「土地の合理的かつ健全な高度利用」(2017年6月24日)

日吉~綱島の綱島街道エリアに市が初の「まちづくり方針」、調和とれた再開発を促す(2016年8月17日、「日吉綱島東部地区まちづくりビジョン」について)

【参考リンク】

横浜市都市計画審議会の審議状況(平成29年度)


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