綱島SSTのアピタテラス内に新設、横浜市「生きがい就労支援スポット」の役割とは

横浜日吉新聞

来年(2018年)3月中のオープンを予定する綱島SST(Tsunashimaサスティナブル・スマートタウン=綱島東4)に建設中の大型スーパー「(仮称)アピタテラス横浜綱島」内に、「生きがい就労支援スポット」と名付けられた公共施設が設けられます。横浜市で2カ所目となるこの施設は、どんな役割を果たすのでしょうか。

綱島SSTで建設が進む大型スーパー「アピタテラス」

生きがい就労支援スポットは、2年前の2015年12月に金沢区の京急・金沢文庫駅近くに市の「モデル事業」として初めて設けられ、おおむね60歳以上の地域住民に短時間の仕事や有償・無償のボランティアを紹介する役割を担っています。「高齢者の活躍の場の拡大は、本人の健康増進や生きがい感の向上だけではなく、地域や企業での人手不足の解消など、地域社会の課題解決にもつながる」(市の健康福祉局)との思いがあったといいます。

開設当時の会見で林文子市長は、「例えば、短時間の就労ではハローワークの募集になじまないものがあります。それから地域活動での人手不足など、従来の方法では求人しにくいスポットな状況でもいいのです。ある期間やりたいのでお手伝いいただけないかと。そういう多様なものを全部受皿にして就労支援スポットをつくろうと」(2015年11月19日)と説明しました。

金沢区で開設されている「生きがい就労支援スポット」のポータルサイト

金沢区の就労支援スポットでは、小学校の放課後事業である「キッズクラブ」や保育園での補助や、福祉施設の送迎、地域のコンビニエンスストアやスーパーでの勤務といった内容の“アルバイト”が紹介されており、ほかに地域団体の有償・無償ボランティアの内容も見られます。

勤務先はすべて地元の事業者や団体となっており、正社員や期間勤務を中心にあっせんするハローワークや、有償掲載の求人情報誌・サイトでは見られない短時間勤務や有償ボランティアに近い内容も目立ちます。市が運営しているため、手数料や掲載料といった費用を支払う必要がないことは、地域の事業者や団体には心強い存在。また、自宅近隣での短時間勤務を求める高齢層にとっても、情報収集拠点として活用できそうです。

今月(2017年10月)26日現在、アピタテラス内の施設は、市が運営業務を委託する事業者の選定を行っている段階で、12月下旬にも決定する予定。業務委託仕様書などによると、施設の広さは62平方メートルで、来年3月14日(水)に窓口業務を開始すると明記されており、月曜から土曜日までの10時から18時に開所。3月中旬以降には、開所を周知するための“キックオフセミナー”を港北区公会堂で行う予定としています。

今回は民間企業を含めて運営委託事業者を選定する方針(市の資料より)

金沢区で生きがい就労支援スポットを開設する際、市は高齢層の人材事業にノウハウを持っていることから、市の出資法人であるシルバー人材センターへ随意契約(競争せず任意で決定した相手との契約)で運営を委託。シルバー人材センター自体は収益をあげる事業を行う存在で、支援スポットは市民へのサービス事業であるとの違いはありますが、業務や対象者が近似しています。

そのため、市の審議会委員からは「違いが市民に分かりづらい」「わざわざ新たな事業を行う意味が分からない」など疑問視する声も上がりました。そのためか今回は「事業所の選定は民間の柔軟な発想を期待して、プロポーザル方式(複数の事業者が提案したなかから選ぶ)により幅広く公募します」(今年2月の横浜市会)と林市長があらためて表明しています。

アピタテラスでの運営事業者選定では、「綱島SSTの『企業の枠を超えて技術やアイデアを持ち寄り、事業イノベーションを創造』『行政・地域とまちづくりを通じた新たな繋がりを目指す』といった方向性に沿った事業展開が期待できるか」との評価ポイントも設けられており、金沢区と異なる“港北区版生きがい就労支援スポット”が生まれる可能性も高そうです。

【関連記事】

綱島SST「アピタテラス」に高齢者の社会活動を支援する施設、子育て関連も(2017年8月17日)

【参考リンク】

「港北区生きがい就労支援スポット」運営業務委託にかかるプロポーザルの実施(横浜市健康福祉局)


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