60人の手作り雑貨に出逢える綱島「M工房」、心に残る作品探す場に

横浜日吉新聞
手作り雑貨のレンタルボックスショップとして輝きを放つM工房に置かれたハンドメイド作品は、買い手にも人気(M工房提供)

手作り雑貨のレンタルボックスショップとして輝きを放つM工房に置かれたハンドメイド作品は、買い手にも人気(M工房提供)

60人の作り手の想いが詰まったハンドメイド作品を購入したり、作家たちの講習会に参加したりしませんか。

綱島駅から徒歩8~9分、イトーヨーカドーや綱島小学校からは徒歩5分の場所にある、オープンしてから13年となる手作り雑貨店「HANDMADE ART BOX(ハンドメイド・アートボックス)M工房」(綱島西2)は、手軽な値段で様々なジャンルの手作り雑貨に“一度に出逢える空間”として人気を集めています。

同工房は、「ボックス」というスペースで手作り品を販売することができ、また来店客は自分だけのお気に入りの品を見つけ、購入することができる「作り手とお客様のコミュニケーション広場」(同工房)となっているのが特徴です。

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オーナー小泉さんは綱島育ち。“ものづくり”が好きな子ども時代

小学生の頃から小泉さんがよく通った綱島駅ビル内に店舗を構えていた手芸店「亜華絲屋(あかしや)」。店主らにここでハンドメイドの楽しさを教えてもらったという(2015年撮影)

小学生の頃から小泉さんがよく通った綱島駅ビル内に店舗を構えていた手芸店「亜華絲屋(あかしや)」。店主らにここでハンドメイドの楽しさを教えてもらったという(2015年撮影)

このM工房を立ち上げ、現在もハンドメイド作家として活動するオーナー・小泉美菜さんは、「母が編み物や裁縫(さいほう)が好きで、小さな頃から教えてもらっていたこともあり、私も“ものづくり”が好きになりました。母が縫ってくれた服もよく着ていたんです」と、母親の影響もあり、手芸や、学校での工作の授業も好きになった子どもの頃を振り返ります。

小泉さんは、2歳の時から綱島の街へ。小学校高学年になると、当時の綱島駅ビル内に店舗を構えていた手芸用品店「亜華絲屋(あかしや)」(2015年11月末閉店)へ通うようになったといいます。

「お店の方が、材料を買ったら、その場で作り方を教えてくれるんです」と、毛糸玉が並べられていたショーケースの上で、リボンフラワーやペーパーフラワーを店頭で作っていた風景を「自身の原点」と当時を懐かしみます。

服飾学んだ大学時代を経て結婚、“M工房”を立ち上げるまで

綱島育ちの小泉さんは、綱島周辺への街への想いも深い。近隣小中学校でのPTA講習会の講師を務めることも。ハンドメイド仲間たちの“コミュニケーション広場”としてM工房をオープンし13年になる

綱島育ちの小泉さんは、綱島周辺への街への想いも深い。近隣小中学校でのPTA講習会の講師を務めることも。ハンドメイド仲間たちの“コミュニケーション広場”としてM工房をオープンし13年になる

高校進学後も家庭科の授業では被服を選択。洋裁や服飾手芸への熱も高まり杉野女子大学(現在は杉野服飾大学、東京都品川区)に進学します。

結婚後の家庭生活を営むなか、「子どもが小さい時にはなかなか“思うような手作り”はできませんでしたが、小学校入学に必要な袋類などの入学用品は、自分の子どものほか、友だちのものも作りました」と、M工房を立ち上げる前の時代について語ります。

以降、ドライフラワーでのリース作りなど、少しずつハンドメイドの世界へ戻ったという小泉さん。その楽しさを“分かち合いたく”、高校時代の同級生や、フリーマーケットなどのイベントで知り合った作家たちと交流を重ねていくうちに、「手作り仲間が増えていきました」と、モノを作ることを生き甲斐にも感じ、小泉さんが中心となって2000年11月にガレージだった現在地での「ワンデーショップ」を初めて開催。

小泉さんが手作りするチラシやブログ記事には、ハンドメイド作品への想いがいっぱい詰まっている(M工房提供)

小泉さんが手作りするチラシやブログ記事には、ハンドメイド作品への想いがいっぱい詰まっている(M工房提供)

これが好評を博し、翌年2001年秋に年1回の2日間、さらに翌2002年からは春と秋の年2回の実施と、「もっと開催しないの?」との周囲の声に応えてきたという小泉さん。

ちょうど現在地のスペースでの開業のチャンスが訪れ、ハンドメイド品を場貸しで扱う「ボックスショップ」が流行し、近隣で事業を行う店を見にいったところ、「自分にもできるかも」と感じ、2004年7月にいよいよ「M工房」をオープン

ハンドメイド作品を共に作ってきた仲間や友人らと日々作品を並べ、「販売」という形で発表する場を得られたのです。

当初は15人程度からスタートしたという「ボックスショップ」を利用し販売する“会員”は順調に増えて、開業から13年経った今は460人超に。現在はそのうち60人が常時ボックスを利用し、想い想いのハンドメイド作品を発表しています。

作家・アーティストとして、また「ワイヤークラフト」の講師として

日本ワイヤークラフト協会グランディール(リンクは同協会サイト)の認定講師資格も取得している小泉さんの作品も入手可能。ワイヤークラフトの講習会も定期的に開催。ヨコハマハンドメイドマルシェ(みなとみらいのパシフィコ横浜で開催)など外部のイベントにも参加するほか、作家たちとの交流も活発に行っている

日本ワイヤークラフト協会グランディール(リンクは同協会サイト)の認定講師資格も取得している小泉さんの作品も入手可能。ワイヤークラフトの講習会も定期的に開催。ヨコハマハンドメイドマルシェ(みなとみらいのパシフィコ横浜で開催)など外部のイベントにも参加するほか、作家たちとの交流も活発に行っている

M工房をオープンしてからも、それまで取り組んできた布雑貨やドライフラワーリースなど、主に「花」にまつわる作品を多く発表していた小泉さんは、ハンドメイド雑誌などで見た、花の作品と相性が良い「ワイヤークラフト」の作品を見て、「心動かされていました」と、2005年にドライフラワースクール「かんとりーまむ(現:カントリーマム:青葉区)」にて講師資格を取得したのと同時期に、ワイヤークラフト作品への挑戦も開始します。

2015年10月には日本ワイヤークラフト協会グランディール(埼玉県川越市)の認定講師資格も取得。日々、自身が作成した「花」の作品とのコラボを楽しみ、発表するようになった小泉さん。

ワイヤークラフトはその名の通り、ワイヤー(針金)を使ったクラフト作品ワイヤーにはアルミや鉄など様々な種類があり、特に「アルミのワイヤーは適度な柔らかさを表現することが出来、また鉄のワイヤーはしっかりしたものを作るのに適しています。カラフルなものやビニールコーティングされたものなど色もさまざま楽しめるものもあり、ある意味“工業的”で一見“無機質”にも感じられるワイヤーが、形を変え、お洒落な雑貨に変わっていくのが、とても楽しいんです」と、小泉さんはワイヤークラフトに向き合う気持ちを熱く語ります。

仲間や作家らに支えられ13年、企画展示や講座イベントも人気

様々なジャンルのクラフト作家らとの交流や普及活動にも尽力してきた小泉さんですが、現在のM工房も、「初期段階からこの工房を支えてきてくれた仲間たちが今も応援してくれています」と、多くの作家や、ハンドメイド愛好家、そして何よりも「綱島はじめ港北区内外からいらっしゃる近隣のお客様に支えられて」M工房を運営してきたといいます。

2010年2月からの会員でカリグラフィー作家の岡田恵美子さんの講座も人気!(M工房~岡田恵美子さん提供)

2010年2月からの会員でカリグラフィー作家の岡田恵美子さんの講座も人気!(M工房~岡田恵美子さん提供)

M工房に出展して6年になるという高田在住の30代の女性も、「子育ての合間に、切り絵や布小物、入園バッグなどを作成し販売しています。綱島在住時代にこの店を知りました。小泉さんから『売れました』と聞くのがとても嬉しくて。どうやって売れるかといった情報交換も助かっていますし、小泉さんは様々アドバイスもしてくださり、とても心強い頼れる存在です」と、出展し、また自身の作品を販売できる喜びを語ります。

小泉さんが毎月趣向を凝らし企画している季節などの特別展示販売や、定期的に開催しているというハンドメイド講座も人気で、小泉さん自ら講師を務めるワイヤークラフトのレッスンや、カリグラフィー(ギリシア語で西洋や中東などでの筆記ペンによる文字を美しく見せる手法)作家(講師)の会員・岡田恵美子さん(師岡在住)の講座も「この夏の講座も満員と盛況でした」とのこと。

多くハンドメイド作家による講習会も企画し、「ハンドメイド」の楽しさや、作品を作り、完成品となるプロセスの「感動」を、これからも多くの人に伝えていきたいと小泉さんは意気込みます。

ハンドメイド雑貨の良さ伝える“コミュニケーション広場”として

綱島駅から徒歩8~9分、イトーヨーカドーや綱島小学校からは徒歩5分の場所にある。隣は2016年6月にオープンしたヘアサロン「ウルラヘアー(ulura hair)」

綱島駅から徒歩8~9分、イトーヨーカドーや綱島小学校からは徒歩5分の場所にある。隣は2016年6月にオープンしたヘアサロン「ウルラヘアー(ulura hair)」

オープンして13年となると、時代も変わり、2008年のリーマン・ショック(世界的な金融危機)や、2011年の東日本大震災を経て、特に「買い手」の価値観が大きく変化し、「ものを買わない時代」になったとも言われていますが、M工房では、実は、来店客の購入金額は増えているといいます。

「流行に惑わされない人が自分のライフスタイルを貫くように、“ハンドメイド雑貨の良さ”を信じてくれているお客様が変わらずに来店くださり、“良いもの”は家族や友達にも教えてあげよう、とたくさん購入してくださることが背景にあるのかもしれません」と小泉さん。

日々、ハンドメイド作家としての歩みを続ける小泉さんたちの一つひとつの作品が、それを受け取った一人ひとりの「心に残る」ものとして、またこのM工房が、これからの時代により求められる「作り手と買い手をつなぐコミュニケーションの場」としても、より多くの人々からの支持を集めていきそうです。

【関連記事】

<開業から半世紀超>綱島駅ビルが「高架の耐震工事」で来年早々にも閉鎖の見通し(2015年11月8日)※同年11月末で閉店した手芸用品店「亜華絲屋(あかしや)」についての記述あり

【参考リンク】

横浜港北 手作り雑貨のギャラリーショップ HANDMADE ART BOX M工房のサイト

横浜港北・手作り雑貨のギャラリーショップ「M工房」(アメーバブログ)

横浜港北・M工房店主のハンドメイド&ランニング雑記帳(エキサイトブログ)

Handmade ART BOX M工房 Facebookページ

M工房店主エムTwitter

(提供:HANDMADE ART BOX M工房)


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