日吉駅前は「とんかつ」も活況、塩で味わう普通部通りの贅沢な専門店に注目 | 横浜日吉新聞

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日吉・綱島・高田のグルメレポート【グルメレポート第23回:2017年7月31日「日吉駅前編5」】駅前にラーメン15店が集約している日吉駅前商店街(西口)ですが、学生街だけあって、とんかつなどの“ガッツリ”とした揚げ物を提供する店も各通りに1店は存在しています。普通部通りでは、2011年にとんかつ専門店が閉店してしまいましたが、3年半後に新規出店した専門店が、日吉駅前を代表するとんかつ店の1つとなるべく、知名度を上げつつあります

サンロードの「三田」(写真上)と中央通りの「とらひげ」はどちらも学生に人気の老舗店

日吉駅前では、サンロードにあるとんかつの老舗専門店「三田」(本店は幸区南加瀬)を筆頭に、中央通りの老舗レストラン「とらひげ」は、洋食店としてチキンカツなどのカツ類メニューが定番。浜銀(バス)通りは「とらひげ」関連店の「とらの息子」が近年オープンし、とらひげ同様にボリューム満点のメニューを提供中です。

普通部通りには、とんかつ専門店「とんみ」が廉価な価格帯で学生らの支持を集めていましたが、2011年4月に閉店。数年間は“カツ店不在”となっていたものの、3年半後の2014年11月にオープンしたのがカツ専門店の「和栗(わぐり)」でした。

学生向けに安価でボリュームを追求する他の店とは異なり、1000円以上のメニューのみを提供しているのが特徴で、“栗”を冠した名の通り、浜銀通りの居酒屋「くりの木」や、バスターミナル近くにある定食店「キッチンくりの木」のグループ店です。

当初は洋食店「WAGURI」(左側)ととんかつ専門店「和栗」(右側)と別に営業していたが、現在はいずれも、とんかつ専門店となっており、メニューもおおむね同じ。洋食店側はテーブル席中心で広い

ちなみに、パナソニック系の地元電気店「でんきのてづか」が「とんみ」の跡地へ移転し、その空いたテナントに出店したのが和栗。偶然ながら、とんかつ専門店との関わりを感じさせられます。

当初、普通部通りに面した側は「洋食店WAGURI(わぐり)」という名で洋食店とし、内部でキッチンをつなげる形で、仲通りに面した側だけを使い、カウンターのみ10席ほどの小さな専門店として開店しました。

しかし、人気が高まるとともに、今年(2017年)1月には洋食店の側もとんかつ専門店として拡張し、入口が異なる“2店体制”となっています。

とんかつ専門店「和栗」の側はカウンター10席のみの店舗

テーブル席中心の旧洋食店の側と、カウンターだけの専門店の側では微妙にメニューが異なるのですが、基本的には「ロースかつ定食」(税込1000円)や「上ロースかつ定食」(同1500円)、「上ひれかつ定食」(同1500円)など、とんかつを基本としたメニューは同じ。

洋食店の側はカツカレー類(税込1000円~2000円)が少し多く、学生の来店者が多いためか定食はご飯のお替わりが1杯まで無料。専門店側は「リブロースかつハーフ定食」(同1800円)や「リブロースかつ定食」(同2800円)など、とんかつ好きが喜ぶメニューが置かれているという細かな違いもあります。

税込み1000円の「ロースかつ定食」、3種類の塩とソースのいずれも楽しめる

両店では、千葉県の生産者によるブランド豚肉 「林(はやし)SPFポーク」を使っており、肉本来の味を生かすため、海外産の3種類の塩を用意し、とんかつを塩で味わうことを薦めています。

この日、1000円の「ロースかつ定食」を注文し、3種類の塩をそれぞれ使って肉の旨味を味わったり、甘みを感じる特製ソースでかつとキャベツを楽しんだり、同店ならではのとんかつの楽しみ方を実践。昼間から贅沢な気分。豚汁の旨さもまた嬉しくなります。1000円札1枚の価値は十分にあるように思わされます。

とんかつとカレーがそれぞれ楽しめる「かつカレー」(旧洋食店側は税込1000円、専門店側は同1100円)

とんかつ専門店ですが、一度味わってみたいのが同店の「かつカレー」(旧洋食店側は税込1000円、専門店側では1100円)。とんかつの上にはカレーがかかっておらず、かつ自体を楽しみながら、カレーも味わうことができるという一品です。

カレーもまた、辛くも甘くもないのに味わい深く、なおかつとんかつを邪魔しない味なのが絶妙。3種類の塩とソース、カレーの5種類でとんかつを食すような感覚。税込み300円で「おつまみカレー」として別に注文することも可能です。

安さと旨さとボリュームと三拍子そろった三田のとんかつや、とらひげのカツも高い満足感を得られますが、和栗はとんかつの味が追求できる点で、別の満足感が得られるはず。学校が夏休みとなり“オフシーズン”の日吉。店が比較的空いている今がおすすめです。(※なお両店とも月曜日は休業日です)

  • このコーナーは記者が個人的に訪れているなかで、「ここは!」というお店についての情報を紹介するとともに、個人としての所感を述べていく不定期連載です。バックナンバーはこちら。なお、日吉・綱島・高田以外の港北区内エリアの情報は「新横浜新聞~しんよこ新聞」をご覧ください

【関連記事】

普通部通りの洋食店「WAGURI」、とんかつとカツカレーの店に2月から変更へ(2017年1月31日、洋食店側は2月にとんかつ専門店と統合)

日吉駅前の著名とんかつ店、南加瀬の「川崎日吉」本店で幸せなランチ(2017年2月13日、日吉駅前サンロードの「三田」についても)

【参考リンク】

とんかつ和栗の公式サイト(くりの木チェーン)

とんかつ和栗の紹介(「食べログ」のページ)


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