希望する保育所に入れない「保留児童」は19人増の583人、日吉・綱島で重点整備へ | 横浜日吉新聞

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港北区内で希望する認可保育所などへ入れない「保留児童」の数は昨年の同じ時期から19人増えて583人でした。今月(2017年4月)1日現在の数字を横浜市が発表したもので、港北区内では昨年度(2016年4月~2017年3月)中に保育所16施設で計914人分の定員が増やされましたが、保留児童増加の傾向は止まっていません。

2017年4月1日現在の保留児童などの状況(横浜市発表資料より)

2017年4月1日現在の保留児童などの状況、赤下線は本紙(横浜市発表資料より)

保留児童は、両親のうちいずれかが育児休暇をとっていたり、主に自宅で求職活動をしていたり、特定の保育所のみを希望していたりする人が希望する保育所に入れなかった人の数を現しています。

このなかには「横浜保育室」などの認可保育所以外で預け先が見つかっている人も含まれており、横浜市全体の集計では3259人いた保留児童のうち、約27%の896人は横浜保育室や幼稚園預かり保育などの預け先が見つかっているとされています。

港北区では就学前児童が昨年度と比べて142人増えて1万9233人となり、このうち約39%の7567人が認可保育所の利用申請を行っていました。

横浜市では、「大規模な宅地開発などにより保育ニーズが高まっている地域では、整備が進まない、または、整備が追いつかないため、保留児童数が増えています」といい、今年度の取り組みとして、「こうした地域を『整備が必要な地域』に指定し、重点的に認可保育所や小規模保育事業等を整備し、市全体で3042人の受入枠拡大を図ります」と表明しています。

4月1日時点で港北区内における「整備が必要な地域」は次の通り。

<重点整備地域>

  • 日吉駅・日吉本町駅エリア:日吉1~4丁目/箕輪町1~3丁目/下田町1~4丁目/日吉本町1~6丁目
  • 綱島駅エリア:綱島東1~4丁目

<整備が必要な地域>

  • 重点整備地域以外の日吉・綱島エリア:日吉5~7丁目/綱島東5~6丁目/綱島西1~6丁目/綱島台
  • 樽町・大曽根エリア:樽町1~4丁目、大曽根1~3丁目
  • 大倉山・師岡エリア:大倉山1~4丁目、大豆戸町、師岡町
  • 小机駅周辺(駅徒歩10分圏内)エリア:小机町、鳥山町
  • 高田駅周辺(駅徒歩10分圏内)エリア:高田東1~4丁目、高田西1~4丁目
  • 妙蓮寺駅周辺(駅徒歩10分圏内)エリア:菊名1~2丁目、仲手原1~2丁目、篠原東1~3丁目

(※)見出し左の写真はイメージ画像

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平成30年4月開所に向けた認可保育所における整備が必要な地域一覧PDF、2017年4月17日)


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