旧アピタ日吉店(箕輪町2)など一連の跡地を使った再開発について、横浜市は土地の利用方法などを定めた「港北箕輪町二丁目地区 地区計画」の素案を昨日(2017年3月)15日に公表しました。素案を「縦覧」できる期間は今月29日(水)までとなっており、住民はこの期間に「公述申出書」を提出し、4月25日(火)夜に開催予定の「公聴会」で意見を述べることが可能です。
公表された素案では、港北箕輪町二丁目地区の地区計画を決定する理由として、
- 綱島街道沿いにある本地区の周辺は、工場等から住宅へ土地利用転換が進んでおり、工場や研究所、住宅等の多用途が共存している
- 誰もが住み、働き、暮らし続けたくなるまちを目指すため、基盤整備や生活支援・生活利便機能の拡充が課題である
- このほど、大規模な土地利用転換が行われる(※旧アピタ日吉店や旧野村総研データセンター跡地など一連の土地を野村不動産が取得し、マンションなどを建設する予定であるとともに、敷地の一部は横浜市教育委員会に売却し、市が小学校を建設する計画)
- 綱島街道沿道にふさわしい都市機能としてオープンスペースや安全で快適な歩行者空間を確保しつつ、生活支援・生活利便機能を適切に配置し、環境未来都市・横浜にふさわしい持続可能な市街地を形成する
との理由をあげています。
野村不動産が開発予定の「A地区」(約4.9ヘクタール)については、
- 綱島街道に面した低層部に、店舗や飲食店、診療所等の生活利便施設を連続的に整備する
- 中央広場に面した低層部に、保育所、集会所、地域交流機能や就労支援機能を備えた施設等の生活支援施設を整備する
- 住宅は、多世代の多様な住まい方に対応できる建築物とする。
- A地区については、土地の高度利用を図るとともに、本地区周辺への圧迫感の低減を図ることで、周辺市街地との調和のとれた街並みを形成する
- A地区に防災備蓄倉庫及び帰宅困難者支援スペースを整備する
などの項目を定め、「建築物の高さは、60mを超えてはならない」としています。
また、2020年4月までに「日吉台小学校第二方面校(仮称)=箕輪小学校」を建てる予定の敷地については「B地区」(約1.0ha)とし、
- B地区に整備する公益施設は、歩行者用通路に出入口を設ける
- B地区については、環境負荷の低減を図るとともに、環境学習へ活用するため、断熱性能の向上、内装等の木質化、省エネ型設備の設置、太陽光発電設備の設置、雨水利用施設の設置等を行う
などと定め、建物(小学校校舎)の高さについては「20mを超えてはならない」としています。
なお、地区計画の素案は、今月29日(水)までの縦覧期間に限り横浜市建築局のサイト上に概要が公開されているほか、期間中は港北区役所区政推進課などで閲覧することができます。
公聴会で意見を述べる場合は、公述申出書を29日までに提出する必要があり、Webサイト上からも提出が可能です。公聴会で述べられた意見に対しては、市が後日文章にて公開回答することになっており、その場での返答などは行われません。
公聴会に先立ち、あす17日(金)の19時から日吉南小学校で素案の説明会も予定されています。
【関連記事】
・<横浜市>箕輪町計画での高さ60mを正式決定へ、3/17(金)夜に日吉南小で説明会(2017年2月23日)
・駅東口と新綱島再開発で公聴会、エリア内立地マンション住民が工事を不安視(2016年3月16日、綱島駅周辺の再開発における公聴会の様子、住民3名が公述)
【参考リンク】
・都市計画市素案縦覧・公聴会の開催(港北箕輪町二丁目地区地区計画)(横浜市建築局、3月29日以降は削除される可能性あり)