<グルメ>井田病院内レストランの超レア「体においしい定食」は味わう価値あり | 横浜日吉新聞

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日吉・綱島・高田のグルメレポート【第8回:2017年1月30日「下田町・井田エリア編1」】下田町内にはバス通りの商店街を中心にいくつかの飲食店は並ぶものの、隣接する井田エリアにはなかなか見当たりません。かつて井田病院(中原区井田2)の目の前(下田町2丁目側)では、洋食店「プクプク亭」(現「日本調剤下田町薬局」)が“門前レストラン”として存在感を示していましたが、2011年に日吉駅前商店街へ移転。飲食店が空白となった時期に生まれたのが井田病院内のレストランでした。病院ならではのレア(希少)な健康ランチのメニューも存在しています。

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井田病院の前を走る川崎市道「中原11号線」(右側)が横浜市との市境

川崎市立の総合病院である井田病院ですが、目の前の道路(川崎市道「中原11号線」)を越えるとそこは横浜市。港北区下田町2丁目や日吉1丁目と中原区井田の“市境”に建っています。最寄り駅も日吉で、東急バスなら6~7分、歩いても15分ほどでアクセスすることが可能です。

そのせいか川崎市民よりも横浜市民の利用が目立つといわれている同病院。横浜市立などの公営病院から見放されている日吉の横浜市民にとって、川崎市側にある井田病院や元住吉の関東労災病院は、なくてはならないライフラインとなっています。

2012年に完成した新病棟では1階にドトールコーヒーも設けられている

2012年に完成した新病棟は1階ロビーに「ドトールコーヒーショップ川崎市立井田病院店」も設けられている

戦後間もない1949(昭和24)年、当時は家がほとんどなかった井田山の上で、結核治療のために設けられた井田病院ですが、その後は総合病院として発展。ただ、築50年近い病棟があるなど老朽化が激しく、2012年5月に現在の新病棟が完成しています。

その際に設けられたのが病院レストラン「ポールライト(POLE LIGHT)」です。2階のエレベーター近くに、大型病院ではお馴染みのコンビニ風売店「Green Leaves Mall(グリーンリーブスモール)」と並んで置かれています。

ポールライトは、都内の岩本町に本社を置く給食事業者のACA Next株式会社(旧ジャパンコントラクトフード)が公共施設内などに展開するカフェレストランチェーンで、横浜市南区の市立大学附属市民総合医療センターや新宿区の国立国際医療センター、西東京市保谷庁舎など都内と横浜市、さいたま市の公共施設内に7店舗を出店しています。

病院2階にコンビニ(右)と並んでレストラン「ポールライト(POLE LIGHT)」(左側)が設けられている

病院2階にコンビニ(右)と並んでレストラン「ポールライト(POLE LIGHT)」(左側)が設けられている。入口は狭いが中は広く明るい

ポールライト井田病院店は、エリアの半分が職員用食堂。厨房は共通ですが、レストラン部分は窓側の日当たりの良い位置となっており、45席ほどが設けられています。平日は8時から20時まで、土日祝日はランチ時間帯の11時から14時のみの営業で、ラストオーダーはいずれも30分前です。

定食や洋食・カレー類は11時30分から14時、パスタとオムライスは12時から14時まで、そば・うどん・ラーメン、サンドイッチ類も10時30分から19時30分までと提供時間が限られています。コーヒー(税込270円)や紅茶(300円)などの飲み物類は全時間注文が可能です。

レストランは洋食と麺類のメニューが中心

レストランは洋食と麺類のメニューが中心

食事は「日替わりランチ」(800円)「ヒレカツランチ」(880円)、「チキンランチ」(830円)、「豚の生姜焼きランチ」(850円)といったランチメニューをはじめ、パスタ類が3つ(820~850円※提供までに20分ほど必要)や「ハンバーグトマトモッツァレラチーズデミグラスソース」(ライス・スープ付き880円)、「ふわふわたまごのオムライス」(スープ付き830円)、「スパイシーカレーライス」(サラダ付き720円)、「カツカレー」(サラダ付き880円)などの洋食類が中心です。

このほか、うどん・そば類(620円~780円)やラーメン類(670円~780円)があり、プラス150円で日替わりミニ丼を付けることが可能です。なお、ピザトースト(400円)やハムチーズのサンド(500円)といった軽食も用意されています。

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「からだにおいしい定食(ヘルシーランチ)」(900円)は1日に4食限定

そして、井田病院店にしかないメニューが今回ご紹介する「からだにおいしい定食(ヘルシーランチ)」(900円)で、同病院の医師と市民がワークショップを重ねて2014年3月に誕生したといいます。十六穀米をはじめ、日替わりの「主菜」と川崎産野菜の小鉢、茶碗蒸し、スープまたは味噌汁というバランスの良い定食です。

ただ、このヘルシーランチは1日わずか4食のみの提供。訪れた日は12時半ごろだったこともあり、最後の1食。十六穀米が品切れで白米に変わりましたが、なんとかいただくことができました。

同日の日替わり主菜は「野菜炒め」。時には、健康面に配慮したハンバーグやステーキといった肉類になることもあり、その際はすぐに売り切れてしまうといいます。

この日の主菜は「野菜炒め」、塩分は控えめだが味はしっかりしている

この日の主菜は「野菜炒め」、塩分は控えめだが味はしっかりしている

健康ランチだけあって野菜類が多めで、野菜炒めにも肉の姿があまり見えませんが、塩分を極力抑えた形でも味付けがしっかりなされており、ご飯が進んでしまうのはさすがはプロの技だと感心。これなら毎日食しても体重増加や塩分を控える心配はなさそうです。

診療や診断、お見舞い以外で訪れることが少ない井田病院ですが、街の飲食店ではあまり見かけないヘルシーランチを食すために行く価値はありそう。なにより、山の上にある同病院を往復するだけでも、かなりの運動になって健康的であることは間違いありません。

【参考リンク】

井田病院内レストラン「ポールライト」の紹介(井田病院)

井田病院レストラン「ポールライト」の「からだにおいしい定食」の紹介(武蔵小杉ブログ、2014年6月7日)

医療者が病院レストランをサポート(医学書院、2014年3月24日)


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