<グルメ>綱島駅東口の目の前、“外しの少ない”そば専門店は大手傘下だった | 横浜日吉新聞

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日吉・綱島・高田のグルメレポート【第2回:2016年12月19日「綱島駅前編1」】日吉・綱島・高田の「飲食店」と「持ち帰り店」をめぐる新連載。第2回は綱島駅東口編です。東口と言えば、著名店の「キングチャイナ」をはじめ、バス乗場前に並ぶ「餃子の王将・綱島駅前」や「山東厨房」など、中華料理店に目を奪われてしまいますが、今回あえて入ったのは駅から目の前にある「そば店」でした。

ビルの1階に「七福 弁天庵」と木製看板を掲げるその店は、いかにも“地元のそば店”という雰囲気を漂わせていますが、実はセブングループであるセブン&アイ・フードシステムズのチェーン店。自動ドアには「セブンマーク」とセブンが展開する電子マネー「nanaco(ナナコ)」が使える旨のステッカーも貼られていますが、気にしていないと気づかないかもしれません。

セブングループのチェーンには見えない「弁天庵」

セブングループのチェーンには見えない「弁天庵」

店内では厨房横にあるレジで商品を注文し、レシートの番号で呼ばれて取りに行く形のセルフサービス。8人ほどが座れるカウンターと2人掛けのテーブルが7つあり、駅前によくある「立ち食いそば」よりも落ち着いて食せるのが特徴です。

メニューも税込490円の「せいろそば」をはじめ、「海老天盛と二八そば」(740円)、「野菜天丼と二八そば」(780円)、「親子丼と二八そば」(870円)など手軽な価格帯。男女幅広い年齢層の客に支持されている点も、男性ビジネスマンが中心の立ち食い店とは異なるところです。

天ぷらはその場であげています

天ぷらはその場であげています

誰が入っても違和感のない店内で、そば以外の「天ぷら」や「ご飯もの」もそこそこ多く、味もしっかりしていて“外し”がないように思えます。天ぷらも揚げたてで、そば湯もちゃんと供されます。料理ができるまでの待ち時間もそれほど長くはありません。

気軽にそばと天ぷらや丼ぶりを楽しめる、そんなコンセプトの弁天庵ですが、チェーン店にしては、綱島以外で見たという人はあまりいないのではないでしょうか。

綱島東口目の前という一等地に弁天庵綱島駅前店がオープンしたのは2007年7月。当時はセブン傘下の「デニーズジャパン」が新業態として始めたそば専門店で、綱島に開店する半年ほど前から都内に設けた実験店の結果をもとに、各地での出店に踏み切ったといいます。今から10年近く前のことでした。

「そば」とのセットメニューも豊富

「そば」とのセットメニューも豊富

団塊世代が大量に定年退職する時代になることを見通し、地域の熟年層が経営(運営)する小型そば店というコンセプトを掲げ、当時は話題となりました。そのため、地元に溶け込むような店づくりとし、あえてチェーン店という雰囲気を消したようです。

その後3~4年は都内を中心に集中的な出店が図られたのですが、2016年12月現在で残っているのは1号店の馬喰町ほか、2号店の四谷三丁目など9店舗だけ。23区以外では綱島が唯一の店となっています。

3号店である綱島駅前店の人気ぶりを見ていると、今のところ心配はなさそうですが、規模を追求する傾向の強い大手が運営するチェーンだけに、今後の行方はいつも気になってしまいます。

(価格などのデータは2016年12月現在のものです。詳細は公式サイトなどでご確認ください)

  • 日吉・綱島・高田グルメレポートについて
    このコーナーは、横浜日吉新聞の記者が個人的に訪れているなかで、「ここは!」というお店についての情報を紹介するとともに、個人的な所感を述べていくコーナーです。3つのエリアを対象に、気力が続く限り毎週1店ずつ地道に紹介してまいります。なお、日吉・綱島・高田以外の港北区内エリアの情報は「新横浜新聞~しんよこ新聞」をご覧ください

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<綱島駅東口>セブン系そば店「七福弁天庵」が6/26(月)閉店、全店閉じブランド消滅(2017年6月12日、その後、セブングループが全店閉鎖を表明)

【参考リンク】

そばうどん處 七福「弁天庵」公式サイト

そばうどん處 七福「弁天庵」綱島駅前店(「食べログ」より)


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