「スズキさん、独立したってよ!」綱島の鈴木さんが広告企画会社を立ち上げたワケ

横浜日吉新聞
株式会社ワイガヤ・代表取締役の鈴木啓功(よしのり)さん。やはり横浜で創業したことで知られる地域のフリーペーパー「ぱど」から独立した。転職する人は多いが、独立する人は稀、とのこと。(箕輪町2の“とんかつ椿庵”にて撮影)

株式会社ワイガヤ・代表取締役の鈴木啓功(よしのり)さん。やはり横浜で創業したことで知られる地域のフリーペーパー「ぱど」から独立した。転職する人は多いが、独立する人は稀、とのこと。(箕輪町2の“とんかつ椿庵”にて撮影)

ツナシマのスズキさんが独立したってよ!」――バブル崩壊、リーマンショックと、高度成長期に築き上げてきた日本の「雇用の安定」がもはや大多数の人にとって求められない時代。“独立”する、できるということは、誰しもにとって憧れであり、いつかは、と志す人も多いかもしれません。

比較的「安定したサラリーマン族」が多いといわれるこの綱島・日吉界隈で、一人のバリバリ・営業広告マンが、晴れて独立を果たします。その会社名は、「ワイワイ・ガヤガヤ賑やかに」との願いから、株式会社ワイガヤと命名。社長の鈴木啓功(よしのり)さんは、まだ40歳になったばかりの、バリバリ子育て中の働くパパです。

「なぜ、鈴木さんが独立?」と、社内や鈴木さんを取り巻く環境の中でも、多く話題になったのかもしれません。なぜなら、この地域では知らぬ人は数少なかろう、1987年に横浜(中区)で生まれた発行部数日本一のフリーペーパー「ぱど」の第一線で働き、大学卒業後から、ずっとぱどで勤務をし続けてきたからです。

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大学時代から“イベント企画好き”。地域メディア「ぱど」の第一線で活躍

愛知県西尾市出身の鈴木さんは静岡大学経済学部卒。「関東に上京してからは、綱島以外には住んだことがありません」と、綱島への想いを熱く語ってくれました

愛知県西尾市出身の鈴木さんは静岡大学経済学部卒。「関東に上京してからは、綱島以外には住んだことがありません」と、綱島への想いを熱く語ってくれました

鈴木さんは愛知県西尾市生まれ・育ち。静岡大学経済学部に入学。まさにビジネスの第一線を目指していたのですか、と聞くと「イベントなどのサークルで遊んでばっかりいました」とはにかみます。「遊びながらイベントを企画」するなど、長い学校の休暇期間も学生生活を満喫していたという鈴木さんは、その人柄とイベント企画力の潜在能力を買われてか、1998年に、全国展開を本格的に開始する前の、まさに「これから」という時期のぱど(=株式会社ぱど・現在の本社は東京都品川区)に入社します。

横浜から名古屋、そして東京の池袋、目黒と赴任した鈴木さん。初めて関東に上京した先は「綱島」だったといいます。

同社内で2年単位で違う業務にトライしてきた、という鈴木さんは、池袋で「チャレンジだった」という狭域の紙媒体を立ち上げたり、会社の中核である経営戦略室に所属したりと、まさに華々しい活躍。「入社した当時は70人くらいしかいなかった会社も、今や東証ジャスダック(JASDAQ)にも上場しているほど。社員も、最後には数百人に膨れ上がるほどになりました」と、成長し続けてきた厳しい会社環境の中で、様々なことを学んできたという鈴木さん。「地域の人に役立つという理念が、今の自分とも、全く同じだったんです」。と、今でも変わらない「地域」や、前職で極めたという「地域密着」への想いを語ります。

転機は“パパ”になったこと。地元でのイベント企画が独立のきっかけに

鈴木さんに転機が訪れたのが、初めて「パパ」になったこと。ぱどでも既に「提案型」のイベント企画などの営業も手掛けていた鈴木さんが「どこを営業しても良いよ」と会社から理解を得られ、地元・トレッサ横浜(師岡町)の仕事をすることに。

鈴木さんの会社「株式会社ワイガヤ」ホームページのトップ画像。「この街に住んでいて良かった」との企業理念をうたう

鈴木さんの会社「株式会社ワイガヤ」ホームページのトップ画像。「この街に住んでいて良かった」との企業理念をうたう

翌年の「干支(えと)」の動物と一緒に年賀状の記念撮影をするという企画を立ち上げ、「実際に、牧場から馬をトレッサに連れていきました。子どもたちにも大人気でした」と、初めてのイベントの成功、また当時を笑顔で懐かしみます。

「うま・ひつじ・さる」がやってきたというこのイベント以外にも、トレッサ横浜内のユニクロ担当となった鈴木さんは、子どもたちがモデルとなって、ユニクロのTシャツを着ての撮影会に臨む企画を実施。「地域密着宣言」とも銘打ったこのイベントは、近隣のパパ友・ママ友に大好評だったといいます。

「企画して、何かをやる」ということは昔からやっていた鈴木さん。これまでぱどで“地域密着”の仕事もしてきたのに、「もしかしたら、自分が企画したイベントについて、こんな風に、自分の直接の、元々の知り合い、周りの人に“話せた”のは、初めてだったんです。“それ、面白そう”から、“行ってみて、よかった”にお声が代わり、大きな反響をいただくことも。これまで、仕事として地域情報を扱いながら、知り合いがいなかった、また読者に届いていなかったのかな、と感じたんです。“自分のまわりの人が楽しめる企画をしたい”そう思ったのが、独立のきっかけでした。子どもが生まれたこと、これが大きかったのかもしれません」。

昨年2015年でぱどを退職した鈴木さんは、今年2016年早々にも自身が代表取締役を務める株式会社ワイガヤ(中原区木月1)を設立。最後は、イグゼクティブプランナーとしてぱどでも大活躍していた鈴木さんに、会社側からの引き留めももちろんあったとの事ですが、「最後は社長(創業者の代表取締役・倉橋泰氏)にもご理解いただき、今の会社にも出資してくれて、ぱどが株主にもなっています」と、古巣・ぱどへの感謝も語ります。

綱島に住んで15年。“住んでよかった”と感じる企画あふれる街に

鈴木さんのお子さんが大好きな「綱島神明社」への長い階段。不思議な綱島の歴史ワールドへ誘ってくれるかのよう

鈴木さんのお子さんが大好きな「綱島神明社」への長い階段。不思議な綱島の歴史ワールドへ誘ってくれるかのよう

独立を果たし、まずは武蔵小杉や東京都内などのタワーマンションへの「広告チラシお届けサービス」などから事業をスタートさせた鈴木さん。

ぱど時代にも手がけたトレッサ横浜・ユニクロでのTシャツ撮影会などの「地域イベント仕掛け人」としての役割も引き続き果たすパワーの原動力は?と聞くと、「やはり子どもの存在です」と、人生の転機となった父親としての表情を見せます。

元々は「パパ会」なども参加しないタイプだったという鈴木さんですが、今回の独立で「大きな会社ならではの、社内での様々な書類作成や、会議などに充てていた時間がなくなったことで、子どもと一緒にお風呂に入れる時間もできました。妻が働いているので、保育園の送迎に顔を出すことで、パパたちとのつながりもできて、地域参加もしたい、と思えるようになったんです」と、パパ同士の交流もよりたくさん生まれてきている、と笑顔で語ります。

社名の「ワイガヤ」は、「この街に、ここに住んでよかった」と思える企画や、イベントが“どんどん起きてくる”そんな街にしたい、という強い願いから名付けたといい、「トレッサのようなイベントももっとたくさん行っていきたい」と、これから先に続く「夢」を、大きく描きます。

鈴木さんがお気に入りの焼肉店「大揚苑」(綱島東4)は、日吉との境界にある。右手奥の建物は三吉工業株式会社(箕輪2)のビル

鈴木さんがお気に入りの焼肉店「大揚苑」(綱島東4)は、日吉との境界にある。右手奥の建物は三吉工業株式会社(箕輪2)のビル

「関東に来てから、綱島以外の場所には住んでいません」。“綱島”一筋に、現在3か所目となる居を構えた鈴木さん。働く妻、そして2人の男児の“笑顔”あふれる鈴木家お気に入りの場所が、ここ綱島では2つあるんです、と、普段あまり口にしないというとっておきの場所を教えてもらいました。

1つ目は、「綱島神明社」(しんめいしゃ:綱島東2)。綱島街道沿いの階段から上がるだけでも、子どもたちが“冒険気分”になり、いつもワクワクさせられています」。2つ目は、「焼肉・大揚苑」(だいようえん:綱島東4)。ハラミ(肉の部位)がとっても美味しい、と太鼓判を押します。

これからますます発展する綱島の未来、そして「地域密着」がより盛んになる将来を見据え、鈴木さんは走り抜けていく(綱島東4・2016年12月のオープンを控えた米アップル研究所~綱島TDCを綱島街道から眺めて)

これからますます発展する綱島の未来、そして「地域密着」がより盛んになる将来を見据え、鈴木さんは走り抜けていく(綱島東4・2016年12月のオープンを控えた米アップル研究所~綱島TDCを綱島街道から眺めて)

「これからも、パパの地元デビューを応援していけたら。地元を拠点に働くのは、とても楽しいですよ。大学を卒業し初めて綱島に来てから、もう15年。綱島も、人が増え、子どもたちが増え、当時と比べようもないほどに変わりました。これから米アップルの研究所も入る綱島SST(Tsunashimaサスティナブル・スマートタウン:綱島東4)もオープンします。少子高齢化社会を全く感じない、このワクワクする綱島の街で、当事者として過ごすことができればと思っています」と、綱島愛を貫いてきた日々を振り返り、そして未来へも――。

特に武蔵小杉のタワーマンションへの折込チラシについては「熱烈募集中です」と、仕事への意欲も見せる鈴木さん。

歴史ある綱島が遂げる変貌をこの先見据え、綱島を自身の、そして家族の“故郷”として歩む鈴木さんの挑戦は、これからもこの地で続きます。

※鈴木さんが特別ゲスト!~横浜日吉新聞・第2回読者交流会開催※

第2回読者交流会は「綱島」開催!綱島街道沿いのじゅうじゅうカルビ綱島店(綱島東2)にて、日曜ランチタイムに開催です!

第2回読者交流会は「綱島」開催!綱島街道沿いのじゅうじゅうカルビ綱島店(綱島東2)にて、日曜ランチタイムに開催です!

今回の記事で採り上げさせていただきました、株式会社ワイガヤ代表取締役・鈴木啓功さんをお招きし、2016年10月23日(日)11時30分より、じゅうじゅうカルビ綱島店(綱島東2・綱島街道沿い)にて第2回目となる読者交流会を開催します。

鈴木さんに、「“妻ストップ”はあったのか?やればできる地域での独立~15年住んだ街・ここ綱島から」をテーマに、ミニ講演をいただく予定です。詳細は近日中に告知予定です。ご期待ください。(担当・橋本)

【参考リンク】

株式会社ワイガヤホームページ

株式会社ぱどホームページ


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