<ユニー>ファミマと合併で東海地区外のアピタ閉鎖報道、日吉と綱島に与える影響

横浜日吉新聞
ユニーは「アピタ」のほか、「ピアゴ」やコンビニの「サークルK」「サンクス」などを展開している(株主向けの報告書)

ユニーは「アピタ」のほか、「ピアゴ」やコンビニの「サークルK」「サンクス」などを展開している(株主向けの報告書)

「アピタ」や「サークルK」「サンクス」などを運営するユニーグループ・ホールディングス(本社:愛知県稲沢市)の動向に注目が集まっています。2016年9月にファミリーマートとの経営統合を控えるなか、総合スーパー(GMS)のアピタなどを約50店を閉鎖する方針とされ、その対象として本拠地である東海地方以外の店が候補となっているとの報道が出ています。日吉と綱島における影響をまとめました。

ユニーとして最後となる株主総会が開かれる2日前の5月24日、産経新聞が東海地区以外でスーパー閉鎖検討 ファミマ・ユニー、東海で地域密着型に転換急ぐと報じました。産経以外の新聞やテレビは報じておらず、ユニーもこの件でコメントの発表も行っていませんが、東海地方以外のすべてのアピタやピアゴが閉鎖対象となる可能性が報じられたことに、「東海地区以外では、総合スーパー事業から撤退するのではないか」とアピタやピアゴが位置する東海地区以外の各地で心配の声も上がっています。

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綱島SSTに建設の新アピタ、撤回は考えづらい

2017年秋のオープンが予定されている「アピタ横浜綱島店」の完成イメージ(ユニーのニュースリリースより)

2017年秋のオープンが予定されている「アピタ横浜綱島店」の完成イメージ(ユニーのニュースリリースより)

日吉や綱島住民にとって、もっとも気になるのは2017年秋に「Tsunashimaサスティナブル・スマートタウン(綱島SST)」内にオープンを予定している「アピタ横浜綱島店(仮称)」はどうなってしまうのかという点です。

「アピタ日吉店」は2015年11月に閉店となりましたが、ピタ横浜綱島店は未だ工事さえも行われていないため、今回の閉鎖対象に入りようがありません。一方で懸念されているのが横浜綱島店の建設が撤回されてしまうことです。

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閉店するのはあくまで「黒字化の目途が立たない店舗」に限られており、横浜綱島店はオープン前なので黒字も赤字もない(ユニーの決算説明会資料より)

ファミリーマートとの経営統合後は、新たな経営体制となるため、建設撤回に追い込まれる可能性が完全にゼロとは言えませんが、関係者によると、オープンへ向けての設計図は既に出来上がっており、横浜市に対しても店舗の概要書を提出済みだといいます。

ユニーの決算資料などによると、現時点の方針として「不採算店舗の閉店および不採算事業の整理を実施する一方、経営資源を既存店の強化と新店舗フォーマットの開発に集中」すると打ち出しています。

黒字化の目途が立たない店舗を閉鎖する一方で、新しい総合スーパーの形を作るために、年間50億円規模の投資を行うといいます。そのなかでは、これまでの広く浅く商品を置く“総花的な品揃え”をあらためるとともに、今後は惣菜(そうざい)の強化をはじめ、衣料・住関係の「ライフスタイル提案」を軸にした売場構成・品揃えができる総合スーパーに転換を図るとの方針を示しています。

(ユニーの決算説明会資料より)

総合スーパーは東海圏と首都圏への出店にシフトする方針が打ち出されている(ユニーの決算説明会資料より)

これから建設されるアピタ横浜綱島店は、「ここで新しい時代の次世代GMS(総合スーパー)のモデルを作っていきたい」(3月28日の会見でユニー・吉田譲常務取締役)と幹部が力を込めるように、今後のユニーにおける総合スーパーの“プロトタイプ”となりうる存在です。

ユニーが打ち出している今後の方針から考えると、斬新な店舗を志向する横浜綱島店が撤回される可能性は極めて低いといえます。なにより、綱島SSTの計画はアピタ横浜綱島店が最大面積を占めており、これがなくなれば、綱島SSTの計画自体が頓挫することになります。

9月に発足する「ユニー・ファミリマートホールディングス」が「総合スーパーからの全面撤退」という極端な方針でも取らない限り、現時点で横浜綱島店の建設は予定通り行われるとみて間違いありません。

サークルKとサンクスは「ファミマ」に変わる

ユニーは「サークルK」と「サンクス」の2ブランドのコンビニを展開している(サークルKサンクスのホームページより)

ユニーは「サークルK」と「サンクス」の2ブランドのコンビニを展開している(サークルKサンクスのホームページより)

もう一つの注目ポイントがコンビニです。ファミリーマートとの統合にともない、ユニーグループが運営する「サークルK」「サンクス」は、遅くとも2019年2月までに「ファミリマート」に統一されることになります。また、その間に不採算店舗の閉鎖を行うとしており、今年度上期だけで183店を閉店する考えです。

日吉と綱島では現在、ユニーグループのコンビニ3店が営業中です。

サークルK・日吉二丁目店(日吉2丁目4-11)※日吉東急のサンロード側出入口近く

サンクス・横浜下田町五丁目店(下田町5丁目1-6)※「サンヴァリエ日吉」近く

サークルK・横浜綱島東店(綱島東2丁目6-40)※綱島SST近くの綱島街道沿い

これら3店は閉鎖対象となったり、運営者(オーナー)が拒否したりしない限り、現時点ではファミマに変わる予定となっています。

“セブン王国”の日吉でファミマが対抗軸に

ファミリマートへの統合後は新しいブランドイメージを採用する(ファミリーマートの説明資料より)

ファミリマートへの統合後は新しいブランドイメージを採用する(ファミリーマートの説明資料より)

一つの焦点は、日吉で9店綱島で6店を展開する“セブン-イレブン王国”の日吉・綱島において、ファミマが影響力を強めることができるのか、という点です。特に日吉では、ファミマは5店舗を展開しているため、サークルKとサンクスの2店が増えればセブンに迫れることになります。

注目は日吉駅前です。普通部通りや中央通り、浜銀通り(終点に近い位置)の3つすべての通りに店舗を構えるセブンに対し、ファミマは、駅に一番近い中央通りの一等地に1店(日吉駅前店)と、中央通りの先に「am/pm」の国内1号店から衣替えした「日吉本町店」があり、2店舗を構えています。

サンロードの日吉東急出入口(左側)近くにあるサークルK

サンロードの日吉東急出入口(左側)近くにある「サークルK日吉2丁目店」

サンロードは唯一、セブンが未進出の通りです。ここにある「サークルK日吉二丁目店」がファミリマートに転換すれば、日吉駅前においてはセブン3店、ファミマ3店で拮抗することになります。

なおかつ、日吉駅東口に近い綱島街道沿いにはファミマの「箕輪町一丁目店」も置かれているため、日吉駅周辺だけで見ると一大勢力となりうる可能性があります。

綱島街道沿いの綱島SST近くにある

綱島街道沿いの綱島SST近くにある「サークルK横浜綱島東店」は駐車場が広い

また、綱島SST付近では、綱島駅寄りにセブンの「横浜綱島東2丁目店」があり、綱島街道沿いの十字路には「サークルK横浜綱島東店」が位置しています。ここがファミマに変われば、綱島SSTの綱島駅寄りでも2大コンビニがぶつかることになります。

セブンの店舗を持つオーナーには「他のコンビニチェーンよりも、最大のライバルは近所のセブン」との思いがあると言われるほど、コンビニ業界を独走しているセブン。そんなセブンの打倒を目指し勢力を拡大するファミマ。日吉駅前や綱島SSTでの“コンビニ戦争”の行方は注目ポイントといえそうです。

【参考情報】綱島と高田は「ファミマ」より「ローソン」が強い:現在コンビニ業界2位のローソンですが、日吉においては「ローソンストア100」を含め4店しかなく若干弱いのですが、綱島には東急と展開する「ナチュラルローソン+toks」を加え5店舗あり、駅構内とホーム上の売店もローソンブランドです。綱島では6店舗のセブンと、5店舗+2売店のローソンが激しく競り合っている状況といえます。一方でファミマは綱島東地区に2店だけで若干弱さが見えます。ローソンは高田駅周辺でも「ローソンストア100」を含め3店舗を持っており、2店ずつを展開するセブンとファミマよりも店数が多い状況です。

【関連記事】

<綱島SST>アピタは2017年秋にオープン、次世代大型スーパーのモデル店に(2016年3月28日)

【参考リンク】

ユニーグループ・ホールディングス株式会社「2016年2月期決算説明会」資料PDF、2016年4月11日)

当社とファミリーマートとの経営統合についてPDF、ユニーグループによる株主向け報告書)


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