世界的にも珍しい金属弦ハープ奏者・研究家の寺本さん、4/17(日)日吉フリマに出店

横浜日吉新聞
寺本圭佑(けいすけ)さんは京都出身、日吉在住。「お気に入り」だという、妻で日本画家の中井智子さん(リンクはブログ)が絵を描いたという金属弦のアイリッシュ・ハープと、中井さんが描いた日本画の前で撮影

寺本圭佑(けいすけ)さんは京都出身、日吉在住。「お気に入り」だという、妻で日本画家の中井智子さん(リンクはブログ)が絵を描いたという金属弦のアイリッシュ・ハープと、中井さんが描いた日本画の前で撮影

金属の弦が奏でる、世界的にも珍しいアイリッシュ・ハープの優しく、美しい音色の世界を日吉で体感できます。2016年4月17日(日)9時より開催の日吉中央通り初のフリーマーケット「日吉楽市」に、アイリッシュ・ハープの奏者・研究家として知られる寺本圭佑(けいすけ)さんが出店。手作りのアイリッシュ・ハープを披露、販売することになりました。

寺本さんは京都生まれ。中学生の頃に京都で偶然出会ったアイリッシュ・ハープの音色に魅せられ、「それからずっとアイリッシュ・ハープと共に日々を歩んできました」と、アイリッシュ・ハープ奏者・研究家になったきっかけを語ります。

大学入学に伴い、京都から東京へ。明治学院大学音楽学を専攻した寺本さんは、大学院進学後に論文「18世紀アイルランドのハープ音楽」を発表し、芸術学博士に。演奏会やレクチャーコンサート、ワークショップ等を通じて、世界的にも演奏者が少ないといわれる「金属弦」のアイリッシュ・ハープの普及を志し、東京都内や横浜近郊、故郷・京都を中心として精力的に活動を続けているといいます。

寺本さんの日吉の自宅には、大小さまざまなアイリッシュ・ハープが並んでいる

寺本さんの日吉の自宅には、大小さまざまなアイリッシュ・ハープが並んでいる

アイリッシュハープの歴史は古く、型が完成したのは、約千年前にさかのぼるとされ、ヨーロッパ発祥のハープの中では最古の部類に入る楽器といわれています。

アイルランドでは国章(国家を象徴する紋章)や、黒ビールとして世界的に有名なアイルランド生まれのビール・ギネスビールのラベルにも、ハープが描かれているというように、アイリッシュ・ハープがアイルランドの歴史とともに歩んできた歴史と伝統のある楽器であることがわかります。

そんなアイリッシュハープの特徴は、と寺本さんに聞くと、ヨーロッパ大陸や、アイルランドとも海を隔てて近い場所にあるイギリス南西部・ウェールズ地方のハープには、ガット弦や馬の尻尾の弦が張られていたのに対し、アイルランドのハープには「金属弦」が張られていたとのこと。

おおむね3週間もあれば完成するというアイリッシュ・ハープ(製作途中のもの)。日吉に2年ほど前に引っ越してきたのは「工房スペースがあったから」。自然環境に恵まれた日吉の街で、材料の木々に触れて日々生活しているという

おおむね3週間もあれば完成するというアイリッシュ・ハープ(製作途中のもの)。日吉に2年ほど前に引っ越してきたのは「工房スペースがあったから」。自然環境に恵まれた日吉の街で、材料の木々に触れて日々生活しているという

通常、イメージするハープよりは小型で、「ささやくような音色」ともいわれるアイリッシュハープは「大きく湾曲した支柱、一本の木をくりぬいて作られた共鳴胴も特色。無骨な外観とはうらはらな繊細で優しい音がするんです」と、楽器のそばまで近づかなければ聞き取れないような響きもあるといいます。

そんなアイリッシュ・ハープにも不毛の時代があったといいます。18世紀頃から「時代遅れ」の楽器として衰退、アイリッシュハープは、他の楽器に取って変わられ、19世紀後半には歴史の表舞台からなくなってしまったというのです。

20世紀になると、ガット弦、ナイロン弦のハープが登場。金属弦のアイリッシュ・ハープの伝統は途絶えてしまったものの、1980年頃になり、アメリカのアン・ヘイマンにより、金属弦ハープのメソッドが確立。21世紀になり、金属弦の伝統的なアイリッシュハープの復興運動が実を結び、金属弦ハープが復活。この現代日本においても、金属弦ハープを研究する寺本さんの活動により、その普及や継承が期待されています。

記念すべき日吉での初ライブ!来月5/14(土)の午後に、普通部通り近くのオブライエンズ アイリッシュ・パブ(日吉本町1)にて、寺本さんによる金属弦ハープのソロライブを開催。要予約。ギネスビール片手に伝統と歴史の楽器の音色を楽しめる

記念すべき日吉での初ライブ!来月5/14(土)の午後に、普通部通り近くのオブライエンズ アイリッシュ・パブ(日吉本町1)にて、寺本さんによる金属弦ハープのソロライブを開催。要予約。ギネスビール片手に伝統と歴史の楽器の音色を楽しめる

そんなアイリッシュ・ハープ演奏の魅力は、と聞くと、「アイリッシュ・ハープの曲には、1曲、1曲物語があるんです。戦争にまつわる曲もあれば、宗教にまつわる曲もある。そんなアイリッシュ・ハープの歴史や知識を交えながら学ぶ機会を作っており、それがご好評いただいています。ナイロン弦のハープ奏者は、多く日本にもいますが、金属弦ハープの奏者は大変少ないので、ぜひ、本来のアイリッシュ・ハープの魅力を、より多くの方々に伝えてゆけたなら嬉しいです」と語る寺本さん。

今回、「日吉楽市」に出店するきっかけは、日吉の街でポスターを見かけたからとのことで、フリーマーケットに出店するのは初めて。「アイリッシュ・ハープを、自宅の工房で製作しているので、今回は自作のハープをお持ちします。また、木々の端切れや木くずも持参しようと考えています。材料となる木々のぬくもり、木くずからは香りも感じてもらえれば、と。また、母の実家が、京都で以前、友禅染(ゆうぜんぞめ)の会社を経営していたので、そこから入手した西陣織の端切れも販売したいと思っています。天気に恵まれ、素晴らしい一日となりますように」と、寺本さんは、今回の日吉中央通りで行われる初めてのイベントに寄せる想いも語ってくれました。

寺本さんは日吉でアイリッシュ・ハープの個人レッスンも開催。「楽器がはじめての方でもわかりやすくお教えします。楽器の貸出もあります」との事。

※4月17日(日)の「日吉楽市」は、横浜市の強風注意報および雨の天気予報により中止となりました(4月17日5時50分:主催者発表)※

【参考リンク】

アイリッシュ・ハープ演奏・研究 寺本圭佑 ホームページ

寺本 圭佑(金属弦ハープ奏者、研究者)Twitter


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