<日吉の不動産>希少価値の“駅徒歩圏”宅地に高い需要、マンション価格も上昇 | 横浜日吉新聞

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横浜市による「第12回:平成27年10月1日時点のレポート」の日吉特集ページ

横浜市による「第12回:平成27年10月1日時点のレポート」の日吉特集ページ

横浜市の都市整備局が年に2回発行している「地価水準・賃料・利回り動向レポート」という資料で、今年(2016年)1月発表分に日吉駅周辺の戸建て住宅地やマンション、賃貸物件の価格動向が特集されていました。これによると、戸建て宅地は日吉駅の徒歩圏において「潜在需要は依然強く、駅近住宅地の取引価格は上昇基調」といい、マンション価格も新築・中古ともに上昇していると報告しています。

このレポートは主に横浜駅や関内、新横浜、みなとみらいの4地区のオフィスや店舗賃料などの動向を定期的に収集するものですが、1月発表分ではクローズアップエリアとして日吉駅が取り上げられ、2015年10月1日時点での地価などの動向が細かく報じられています。

これによると、宅地に関して「日吉駅から徒歩圏内のエリアは供給が少なく、市場に出回れば希少性が認められ、60万円/平方メートル前後の高値で取引される場合もある」と指摘。「駅から近い住宅地の地価水準については、接道状況、規模、形状などの個々の画地の個性により価格差は生じるが、115平方メートル(35坪)程度の画地を前提として36万~52万円/平方メートル程度、土地総額4000万円台~6000万円が目安である」として、その希少性ゆえに地価は上昇傾向だといいます。

日吉本町1丁目の3区画宅地の接道側からは慶應大学の「協生館」が見える

日吉駅徒歩3分の宅地は、50.2平方メートル(15.18坪)から52.32平方メートル(15.82坪)で1区画4680万円から4780万円で1月初旬に売り出されていた。後方に見えるのは慶應大学の「協生館」

地価の水準を見ると、港北区内の商業地も含めた2015年の平均が1平方メートルあたり35万4000円程度とされることを考えると、日吉駅周辺の宅地はかなり高い水準と言えそうです。

一方、駅からバスでアクセスする形の“バス圏”については、「生活利便性、地勢など地域間の価格差のほかに、上記(駅徒歩圏)のように画地の個性による価格差は生じるが、画地規模115平方メートル程度を前提として、概ね24万~36万円/平方メートル程度、土地総額2000万円台後半から4000万円台前半が目安」と分析しています。

日吉周辺の新築分譲マンションは、「55~70平方メートル程度の間取り1LDK~4LDKの物件が、価格3780万円~5280万円(70~75万円/平方メートル程度)で売り出されている」と分析。「また80平方メートル前後を中心とする新築マンションの売出もあるが、こちらは現状で売出価格が未定となっている。いずれも問い合わせは多く反響は良い模様であり、新築マンション価格は上昇しているものと見られる」としました。

輪郭が見え始めてきた箕輪町2丁目の大型マンション「プラウド日吉」(2016年3月3日撮影)

輪郭が見え始めてきた箕輪町2丁目の大型マンション「プラウド日吉」(2016年3月3日撮影)

上記の「80平方メートル前後を中心とする新築マンション」は、箕輪町2丁目に建設中の「プラウド日吉」(野村不動産)のことだとみられますが、10月時点で反響は良い模様だといいます。

中古マンションについても、「築浅物件であれば、70平方メートル程度の3LDKで3000万円半ば~後半程度の取引事例がみられる。地元業者意見などから中古マンション価格は上昇傾向にある」との見方を示します。

賃貸物件は「慶応大学に近く、賃貸成約事例はシングルタイプが大部分を占める。新築の賃貸用物件は少なく、築古物件が多い。賃料水準については安定的に推移している」と報告しました。

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【関連リンク】

地価水準・賃料・利回り動向レポート(横浜市都市整備局)

第12回:平成27年10月1日時点のレポートPDF、日吉など特集)


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