<市の道路計画>綱島街道の改善と矢上小付近の危険回避求める声、実現できるか

横浜日吉新聞
日吉駅の先(綱島寄り)から綱島駅東口近くまでの綱島街道は二車線のまま

日吉駅の先(綱島寄り)から綱島駅東口近くまでの綱島街道は二車線のままで残されており、歩道も十分ではない

綱島街道は自動車中心ではない道路整備を――。横浜市が昨年(2015年)11月から都市計画道路について市民から意見を求めたところ、綱島街道(東京丸子横浜線)の日吉駅から北綱島交差点までの2車線区間についてや、矢上小学校付近の道路(高田日吉線)について、改善を求める2件の市民意見が寄せられていたことがわかりました。

横浜市がまとめた「都市計画道路の優先整備路線の見直し(案)へのご意見に対する横浜市の考え方」と題した資料によると、日吉地区の道路に関しては以下のような声が寄せられ、市からも考え方が示されています。

■綱島街道について

<市民意見>

日大入口の交差点付近は歩行者のためのスペースがきわめて少ない

日大入口の交差点付近は歩行者のためのスペースがきわめて少ない

東京丸子横浜線の日吉駅から日吉元石川線までの区間は、歩道の狭さによる通行の困難や、歩道を走行する自転車による危険性を強く感じます。今後は、周辺の大規模マンション開発等の影響により、益々歩行者が増えると考えられるため、自動車中心ではない道路整備を求めます。具体的には、次の施策を実施してはいかがでしょうか。

1.日大高校入口交差点の改良
2.歩道の拡幅
3.自転車専用レーンの設置

………………

日吉の住民、特に箕輪町周辺に居住する人や日吉周辺の綱島街道を利用する人にとっては、「その通り!」と思わず言いたくなるような意見です。

これに対し、横浜市は次のように回答しています。

………………

<横浜市の回答>

東京丸子横浜線(綱島街道)は、川崎・東京方面への主要な幹線道路ネットワークを構築する幹線道路です。当該区間は、整備済みである日吉地区に接続するため、平成32年度までに事業着手する区間に位置づけています。整備にあたっては、歩行者の安全確保についても務めていきます。

………………

2020(平成32)年には事業(拡幅)に着手する意向を示していますが、よく読むと「平成32年」としており、「頃」が入っている点は気になります。

「アピタ日吉店」の跡地と、その先の「Tsunashima(綱島)サスティナブル・スマートタウン」(綱島SST)の開発により、綱島街道の改良については「待ったなし」の状況です。最近、さまざまな意見表明の機会で市は、拡幅に関しての時期については名言こそしないものの、きわめて積極的な姿勢を示していますので、今度こそ期待できるかと思われます。

もう一つの意見はこちらです。

■矢上小学校付近の道路状況について

<市民意見>

横浜側「矢上」と川崎側の「矢上」を結ぶ矢上川橋は2車線しかなく、横浜側のアプローチ道路はきわめて狭い

横浜側「矢上」と川崎側の「矢上」を結ぶ矢上川橋は2車線しかなく、横浜側のアプローチ道路はきわめて狭い(川崎市側から撮影、右手奥に見える白い建物が矢上小)

港北区日吉三丁目の矢上橋から矢上小入口にかけての道路が大変細く、歩道といえるスペースがありません。代替できる通路もなく、朝は渋滞になるほど交通量も多く、通学路でもあるので早急に改善頂くべき路線だと思います。

多少遠回りでも歩行者専用の通路などがあってもよいと思います。または車を一方通行にして、近くに反対車線用の橋を新設するなど検討してください。

………………

矢上小学校周辺の狭い道路に多くの車が入り込んでいる現状を見るにつけ、小学生が事故に遭わないか不安になりますし、車の利用者にとっても、矢上橋から川崎側に抜けるためには、狭い道路を使わざるを得ないという点で、危険性と不便さを背負っています。

これに対し、横浜市は次のように回答しています。

………………

<横浜市の回答>

ご意見をいただいた箇所の南側に幅員15mの都市計画道路高田日吉線を計画してます。既存道路の安全対策に関するご意見については、関係部署に伝えるとともに、今後の参考とさせていただきます。
なお、都市計画道路高田日吉線は、平成20年5月に公表した「都市計画道路網の見直しの素案」において「変更」候補としており、事業着手時期は未定としています。

………………

横浜市は「関係部署に伝える」「今後の参考とする」と表明したものの、本当に言いたいのは、この道路の改善(拡幅した新道路の整備)については「事業着手時期は未定」であるため、今は何もできないということが回答主旨のようです。

矢上小入口付近の道路計画状況

矢上小入口付近の道路計画「「高田日吉線」は現在の居住者に大きな影響を与える(横浜市「iマッピー」の地図上に矢上小などの位置を追記)

「高田日吉線」という都市計画道路に関しては、「川崎市との市境付近で線形および幅員の不整合か所を修正するため、『変更候補』とします」と横浜市は2008(平成20)年に表明しています。

それから8年が経ちましたが、動きは見えません。その変更が決定するまでは、川崎の市境付近である矢上小学校周辺(「矢上小入口」信号付近)の改良はできないということかもしれません。

高田日吉線は、現在の道路を拡幅するのではなく、近くに新たな広い道路を新設する計画となっています。これが決定し、実行されるまでは「矢上小入口」信号付近の危険な状況を大幅に変えることは難しいともいえます。

特に高田日吉線の整備予定地に関しては、現在は住宅地が建っている場所に道路を作る計画となっていますので、これを実行するとなると、周辺だけで30件以上の住宅が立ち退きなどを迫られるでしょう。そう考えると、今の矢上小の児童が在学する間に解決することが非常に難しい状況です。

児童が事故に遭わないために、いつ決まるか完成するかも分からない都市計画道路よりも、一刻も早く対策はできないものだろうかと思わされます。まさに、最初の意見にあるように「自動車中心ではない道路整備を」という訴えが腑に落ちるのではないでしょうか。

【関連記事】

<横浜市が案を提示>綱島街道4車線化と下田町へのバス通り拡幅を優先整備へ(2015年11月14日)

【参考リンク】

都市計画道路の優先整備路線の見直し(案)へのご意見に対する横浜市の考え方PDF、横浜市会2016年2月19日の「建築・都市整備・道路委員会」に提出された資料より)


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