2019年4月の東急・相鉄直通まで4年弱、日吉住民から見たメリットとデメリットを考える

横浜日吉新聞
相鉄と東急の直通運転の一図。相鉄はまずJRと直通するための新線を先に建設し、その後に東急・日吉との新線と接続させる(相鉄サイトより)

相鉄と東急の直通運転時の路線図。相鉄はまずJR横須賀線と直通運転するための新線(西谷~羽沢=新駅)を先に建設し、その後、羽沢駅で東急・日吉への新線と接続させる(相鉄サイトより)

今から7年前、2008年の3月に市営地下鉄グリーンラインが開通し、続く6月には東急目黒線の日吉延伸が実現。さらに2013年3月になると東急東横線が東京メトロ副都心線へ乗り入れを行うなど、日吉駅は年を重ねるごとに利便性が大幅に向上していますが、さらにこの先、2019年4月には相模鉄道(相鉄)と東急線の相互直通運転も予定されています(※)

日吉を中心とした鉄道網が急速に発達する一方で、人口増や駅の混雑という懸念もあります。相鉄との直通運転で得られるメリットとデメリットを考えてみました。

p1508p00

今、日吉駅の先、綱島寄りで止まっている目黒線の折り返し用の線路を一気に新横浜を経由して羽沢(新駅)まで伸ばす計画

まず、相鉄と東急を直通させるためには、2つの鉄道を結ぶ新しい線路が必要になります。

それが日吉駅周辺や綱島街道沿い、箕輪町などの東横線高架下で行われている鉄道建設工事です。

現在、東急目黒線のレールは日吉駅の少し先(綱島寄り)で止まっていますが、これを一気に新横浜駅や、その先の羽沢駅(新駅)というところまで伸ばします。ここで相鉄の線路と連結し、東急と相鉄の電車が相互に行き来できるようにする計画です。

この鉄道建設工事は既に国や市の認可(決定)を受けていて、これからは必要な用地の買収を行っていくとともに、同時進行で工事が行われています。

約2000億円を投じて日吉~羽沢間の地下鉄新線を建設する(横浜市資料より)

約2000億円を投じて日吉~新綱島~新横浜~羽沢間の地下鉄新線を建設する(横浜市資料より)

新しい鉄道では、日吉駅を出た列車は、箕輪町3丁目(綱島街道とマンションや田畑がある住宅街を結ぶ道路付近=読売新聞日吉専売所の手前あたり)で地下にもぐります。

現在の綱島(つなしま)駅の近く、綱島街道寄りの地下深くに設けられる新綱島(仮称)という新しい駅を過ぎ、新横浜へと向かいます。

約2000億円の費用をかけ、日吉から新横浜を経由して羽沢を結ぶ約10キロの“地下鉄”を新たに生み出すという超大型のプロジェクトです

関連スポンサー広告(グーグルから配信)

【5つのメリット】綱島に新駅ができ、乗り換えなしで新横浜へ

まず、日吉の住民が受けるメリット面を考えてみましょう。

新横浜へ乗り換えなしで行けるようになり、東海道新幹線に乗りやすくなる

「新綱島駅」が開業することで、箕輪町や綱島西・東地区の人は日吉と新綱島、または綱島と新綱島の両鉄道駅が選択できるようになり、利便性が向上する

・新綱島駅の開業に合わせ、パナソニック工場跡地やアピタ跡地などで最先端の技術を用いた都市開発が行われる予定のため、買物などの生活面で便利になったり、経済活動が活発化したり、街のイメージが向上する可能性がある

・相鉄線沿線への通勤・通学が容易になる

・日吉や綱島が「相鉄沿線」となることで、相鉄沿線などからの流入人口の増加が見込まれる

以上の5点が現時点で考えられるメリットです。

【5つのデメリット】4年も工事の苦痛、開通後は人口も駅利用者も増えて大丈夫?

一方、デメリットを5つ上げると以下のような点になるでしょう。

列車が地下にもぐる箕輪2丁目付近の変化予想図、高架橋の下に壁ができることになる

列車が地下にもぐる箕輪3丁目のマンション「オザリア横濱日吉」付近の変化予想図、目の前の高架橋に壁が築かれることになる(横浜市の環境影響評価の資料より)

・これから4年弱の間、工事の騒音や地質の変化、工事車両が増えることに伴う危険性の増加などに耐えなければならない(特に日吉本町1丁目や箕輪町の線路沿いなど)。道路の通行止めも予定されている

・地下鉄となるため、地上から地下へ入る箕輪町の東横線高架下付近では大幅に景観が変化する可能性が高い。日吉駅付近の日吉本町1丁目や箕輪町の線路沿いでは列車本数増による鉄道騒音の増加も懸念される

日吉駅の乗降人員が大幅に増え(横浜市の試算では1日あたり5000人増)混雑により乗降がしづらくなることが予想される。また、日吉は目黒線の始発駅ではなくなるため、座っての通勤・通学がしづらくなる(日吉駅始発列車は一部残る予定)

工事は2019(平成31)年3月まで延々と続くことになる(箕輪3丁目)

工事は2019(平成31)年3月まで延々と続くことになる(箕輪町3丁目)

・人口が増加することで、周辺道路(綱島街道など)のさらなる混雑や、現在でも不足気味の小中学校や保育園といった教育・子育て関連施設の大幅な不足が懸念される

・新横浜~新綱島~日吉間は東急による運営が予定されているものの、建設費をまかなうために新線区間では運賃の加算が行われる可能性がある(現状では何ら明らかになってはいません)

以上です。いかがでしょうか。

日吉の街にとっては、メリットだけでなく、デメリットも大きい計画ですが、まだ工事が始まったばかりで未知の部分が多いのも事実です。

横浜日吉新聞では、今後も日吉住民の目線で東急・相鉄直通線工事の動向を追いかけてまいります。

※2016年8月追記:「相鉄・東急直通線」については、事業主の鉄道建設・運輸機構がこれまで示していた「2019年4月の開通予定」を「2022年度下期(10月以降)に開通」と3年半ほど延期すると2016年8月26日に公式発表しました。相鉄・東急直通線に関する最新の記事はこちらをご覧ください。

【2016年5月現在の関連記事】

<相鉄・東急直通の鉄道新線>日吉・綱島住民なら知っておきたい3つの焦点と展望(2016年05月15日)

【参考リンク】

相鉄・JR直通線、相鉄・東急直通線の公式Webサイト
相鉄による「都心直通プロジェクト」のページ

【公式資料】

・2010年10月に日吉台中学校などで行われた横浜市による都市計画案の説明会で配られた資料一覧
・2011年6月に日吉台中学校などで行われた横浜市による環境影響評価の説明会で配られた資料一覧
相鉄・東急直通線事業概要パンフレット
日吉駅付近工事のパンフレット

【外部の参考記事】相鉄・東急直通線の大工事「新横浜-日吉」の未来図(日経電子版2014年10月23日掲載)


関連スポンサー広告(グーグルから配信)